腰の痛みに悩まされている方は多いですが、そのほとんどは骨や組織に異常がない原因不明のものです。
なかには、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症や腰椎すべり症といったケースもありますが、医師からは運動を勧められたというものです。
そういった方に共通しているのは、からだのバランス・筋肉の緊張のバランスの崩れです。
首・背中・腰・骨盤・下肢(脚)の捻じれ、ストレートネック・猫背や反り腰といった頭(首)や体幹の傾きが見られます。
からだの傾きや捻じれは勝手に起きたものではなく、そうなるように使った結果、その状態にからだが適応した(固まった)と考えられます。
そういったからだの状態だと、筋肉は緊張しています。
それは腰だけでなく、首・肩・背中・お尻・太もも・ふくらはぎなど全身に見られます。
このようなからだのバランス、筋肉の緊張のバランスの崩れが原因の腰痛を軽減・改善するには筋肉の緊張をゆるめ、バランスを直す・整えることになります。
実際、緊張をゆるめ、バランスを整えることでほとんどのケースで痛みの軽減・改善が見られます。
しかし、からだをゆるめた直後は楽になった腰の痛みがすぐに再発してしまったということもあります。
それは、日常生活動作でからだのバランスが崩れてしまったからです。
腰が痛くなるというのは、痛くなるようなことをやっていることがほとんどです。
・座りっぱなし
・立ちっぱなし
・良い姿勢をしよう、背筋を伸ばそうとしている
いろいろな要因がありますが、なかでも多いのが「歩き方」です。
長時間や長距離を歩くことはなくても、ちょっとした移動は誰しもやっています。
その時にどのように歩いているかが問題です。
腰の痛みに悩んでいる人によく見られるのは、
○胸を張り、背筋を伸ばして歩いている
○肩が左右にブレながら歩いている
○腕がほとんど振れない
○いつも同じ方に荷物を持って歩いている
○脚を前に出して歩いている
○踵から接地してつま先で蹴っている
このような歩き方をしていると、歩くだけで腰に負担がかかってしまいます。
胸を張って背筋を伸ばせば腰も緊張してしまいます。
肩が左右にブレてしまえば体幹は捻れてしまいます。
腕が振れないと肩は緊張し、背中や腰にその緊張が波及します。
同じ方に荷物を持つ、バッグをかけることはからだの捻じれの原因にもなります(持ち方・掛け方の問題)
脚を前に出せば重心は後ろに残ってしまい、腰が引けたような形で歩くことになります。
踵から接地することはブレーキをかけることなので、それを乗り越えて前に進もうとすると腰や膝にストレスをかけてしまいます。
つま先で蹴る(引っ掻くような動き)は足首を余計に使うことになり、ふくらはぎや太ももの緊張を招きます(自然に蹴る形が好ましいです)
歩くのがからだに良いことのように言われますが、不適切な歩き方はむしろからだを崩し、腰に負担をかけることになってしまいます。
本来の自然な歩きというのは、楽にスムーズにからだが移動できることで、頑張ってやることではありません。
楽に真っ直ぐ歩けていればからだが傾いたり、捻じれることもありませんから、腰に負担をかけることも少なくなります。
歩くことが腰にストレスをかけることにもなれば、からだをゆるめることもできます。
歩くことが大切なのではなく、“適切に歩く”ことが何より大切なことです。
