バランス良く立てている、スムーズに動けているかどうかをどのようにして気づく・認識することができなければ立ち方や動きが良くなることはありません。では、どのようにしてバランスや動きを認識すればいいのか。
それは動きの感覚を使うことです。人間には、5つの感覚(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)があります。しかし、バランスは見ることも触ることもできません。音や匂い、味はありません。では、どの感覚でわかるのか、そこで出てくるのが筋感覚というものです。
筋感覚は平衡感覚と一緒に働いて、からだのバランス、体勢、緊張、動きの質を教えてくれます。筋感覚は小さな動きも感知し、からだのサイズも感じ取ってしています。自分のからだの状態を教えてくれるだけでなく、外の世界の情報を提供してくれます。
目を閉じて物を持った時に関節は物を持ったことを感じ取り、その情報を取り込みます。これは触覚だけの働きではありません。触覚は物の温度や手触りを教えてくれます。筋感覚は長さや重さを教えてくれます。
大切なのは筋感覚を使い方を学ぶことです。視覚や聴覚、触覚などを活用して様々な情報を取り込んできたように筋感覚も経験を積めばしっかり活用することができます。
首・肩・腰・膝などに痛みや不調が起きている人のほとんどはからだが緊張し、バランスが崩れてしまっていますが、痛みや不調が出るまで自分のからだのバランスの崩れに気がついていません。
筋肉と結合組織にある感覚のレセプターは動きと質を感じとり、脳が緊張していることを認識すると緊張を解くという反応をします。筋肉や結合組織からの位置・動き・サイズの情報は脳にたくさん送られてきます。そこから多くのことを学ぶことができます。
鎖骨と肩甲骨のバランスを取る時に腕を切り離して考えることはできません。ヒトはいつも全体を把握しながら部分を把握します。
キーボードで入力している時でも手だけがそこに存在しているわけではありません。それなのに、腕や手だけしか認識できていない、認識力が薄れてしまってはいませんか?腕や手だけでバランスを取ることはできません。全体を認識する必要があります。からだ全体を意識することは一部分を認識することよりも簡単なことです。ヒトはもともと意識することはできるので意識するための意識的な努力はいりません。からだの認識できていない部分に意識の助けが必要なのです。そうでないと緊張が生じます。
立ってみると腕もからだの一部であることを認識できます。歩いてみると腕がからだと協調する一番良いバランスを探してみる、キーボードを叩く時も全身の中の腕という意識を忘れないようにすることでヒトらしさを保つことができます。
