体が硬くなってしまったのをなんとかしたいという相談がよく来ますが、ほとんどがハードな運動をしたせいで硬くなっているというよりも体を動かしていないせいで硬くなっているケースです。
フィットネスクラブでもマッサージ機の順番待ちの列ができたり、道具を使って筋膜リリースをやっているのをよく目にしますが、いつも同じ人が同じことをやっている、やっているのに進歩が見られないという感じです。
硬くなった筋肉をなんとかしようとするだけですから、やった直後は良くてもまたすぐに戻ってしまうのは自然なことです。
どんなに姿勢が崩れていたり筋肉が硬くて良い状態とは言えなくてもそれを長い間続けていればそれを保とうという力が働きます。
マッサージや筋膜リリースが悪いわけではなく、“対処療法”では根本的な解決にはならないということです。
体が筋肉が硬くなった原因が体を、筋肉を動かしていないことなら動かせば良いだけのことです。
そういった方に対しては体操で肩甲骨、骨盤、股関節といった骨・関節を動かしていると体も動かしやすくなります。
姿勢や体のバランスも良くなります。
体が軽くなると歩いても脚が軽くて気持ち良いのでこちらから週に何回トレーニングをしないといけないというようなアドバイスなんてしなくても自然と歩いたり体を動かしています。
筋肉を動かせば血液やリンパといった体液の循環が起こりますし、余計な緊張をさせないで筋肉を動かせば弾力のある柔らかい良い状態が維持されます。
特別なことをしなくても良い状態が簡単に維持できるということです。
体をほとんど動かしていない人ほどいきなりウォーキングやランニング、筋トレのようなハードな運動から始めますが、今まで体に負荷をかけるような運動を全くやっていないのに続くはずがありません。
辛いこと、きついことをやればその分大きな恩恵を得られると思いがちですが、残念ながらそんなことはありません。
体がいつも動きやすい状態にするためにそんなハードなことは必要ありません。
気持ち良い、楽、軽いと思うようなこと、そういうトレーニングで十分です。
鍛えてもっと筋肉を太くしたい、強い力をつけたいのならそれからトレーニングしても遅くありません。