良い姿勢は筋力では作られない

姿勢の崩れは筋肉のバランスの崩れですが、筋肉のバランスというと、一般的には“筋力”のバランスと考えられがちです。

例えば猫背の場合、からだの前面・後面の筋力のバランスが崩れている、後面(背面)の筋肉が衰えて脊柱を(背骨)を起こす力が弱くなったために前に倒れてしまったと考えられています。

なので、背面の筋肉を鍛えて脊柱を起こす力を高めて前に倒れてしまったものを真っ直ぐに戻そうと考えます。
しかし、実際にやってみると、筋肉を鍛えても姿勢は変わりません。

良い姿勢は筋力では作られません。

姿勢の崩れで相談に来る方のほとんどは背筋を鍛えたり、肩甲骨を寄せて背面の筋肉を使う意識をしているにも関わらず改善が見られないというケースがほとんどです。

姿勢の崩れを引き起こす筋肉のバランスの崩れとは、“筋肉の緊張度のバランス”です。

からだの前面・後面の筋肉の緊張が50:50でバランスが取れていれば脊柱が傾くことはありません。
55:45や60:40のような偏り、つまり均衡が崩れることで脊柱が傾いてしまうのです。

崩れてしまったバランスを取り戻すには、からだをゆるめることです。

バランスが崩れた姿勢は必ず筋肉に緊張が起きています。
50:50でバランスが取れた状態はどちらかを優位に使うということもありませんので、筋肉は柔らかく、弾力性があり、復元力があります。

緊張をゆるめることは、筋肉を鍛えるよりも簡単にできますし、苦痛もなく、楽な手段です。

ゆるめるというと、硬いものを柔らかくすると思われがちですが、そうではありません。

ゆるめるというのは、からだ・筋肉がゆるんだ状態で腕や脚、体幹を動かすことです。
ゆるんだ状態でやるからゆるんだ状態に適応するということです。

ゆるんだ状態というのは、からだのどこにも緊張がない状態です。
つまり、楽・快の状態です。(寝る・座る・立つ、体勢が違っても感覚は同じです)
そういったこともあり、ゆるめるというのは楽、簡単ということです。

実際にやってみると簡単にからだの緊張がゆるみますし、ゆるむと姿勢の崩れはいつの間にか直っています。

筋肉を鍛えているのに姿勢が直らないとお悩みの方は、ゆるめるというアプローチを使ってみてはいかがでしょうか。