長い時間歩いていると腰が痛くなってくる。原因は?改善するには?

今回は腰の痛みの相談。
骨などに異常ないが、長時間立っていたり歩いていると痛くなってくるとのこと。

まず立ち方を見てみると、
・首、頭が前に倒れている、頭は少し右に傾いている
・背中は丸く、腰は反っている
・肩が上がり、後ろに引いている(腕の位置が上体よりも後ろにくる)
・腕が捻じれ肘がきちんと伸びない
・体幹が捻じれている(肩、腰が左右で高さが違う)
・О脚気味(両脚)
・脛が張り、ふくらはぎは浮腫んでいる
・扁平足
・外反母趾
など全身が崩れてしまっていて筋肉も緊張していました。

立っていても腰が痛くなるということでしたが、これだけ全身が崩れてしまっていれば捻じれている、反っている部分に大きなストレスがかかってしまいます。
それが腰の痛みの原因になっているのではないかと考えられます。

次に歩き方を見せてもらうと、
・脚を前に大きく出して歩いている(接地はからだの前に踵から)
・腕は後ろに引くように振っている
・歩いているとからだが左右に傾いて真っすぐ歩けない
といった感じで歩いていました。

歩く時にはからだが前に進み、腕・脚はついてくるイメージです。
それが脚がからだよりも前に出るとつっかえ棒になってからだが前に進むのを止めてしまいます。
実際歩いていても痛みのある方の足で接地する度に上体が後ろにのけ反るような形になっていました。
それを何度も繰り返すのですから腰の筋肉を緊張させて使い過ぎです。
長時間歩くと腰が痛くなるのは歩き方にも問題があると考えられます。

今回の腰の痛みを改善するための解決策は崩れた立ち姿勢を戻すことです。
二本脚でバランスよく楽に立てるようになれば歩き方も変わり、脚の運びもからだが前にスムーズに進むような使い方に戻るはずです。
自然な歩き方になれば骨に異常がないのですから腰が痛くなるようなことも起こらないはずです。

ということでまずは全身を整えてからだの緊張をゆるめました。
そうすると頭の位置や腕の捻じれ、肩の位置が改善され体幹の傾きや捻じれも直り、それを支えている脚の捻じれなどの崩れも改善され、腰の痛みも気にならず楽に気持ちよく立てているという感覚があったようです。

そうして改めて歩いてみると痛みのあった方の脚の運びが改善され前ではなく後ろ(股関節の伸展)に運んでからだが前にスムーズに進んでいる雰囲気がありました。
スムーズに歩けているということは全身の筋肉に余計な緊張はないので腰も痛みも気にならなくなっていました。

歩き方が悪い場合、立ってみてもきちんと立てていないという方がほとんどです。
立ち方に歩き方が現れているということです。
そういった意味でまずは全身のバランスは崩れてしないか、筋肉に緊張がないかをチェックすることは非常に大事です。