自分なりに正しく歩こうとしたら腰が痛くなってしまった。改善するにはどうすればいい?

今回は腰の痛みの相談。
足腰が弱くならないようにするためにウォーキングを始めた。
ちゃんと効果を出すには正しいやり方でやらないといけないと考え、以前テレビで見かけた良い歩き方というものを思い出して自分なりに歩いてみた。
歩く時には、
・胸を張って背筋を伸ばす
・足は踵から接地してつま先で地面を蹴って進んでいく
・腕は肘を90度曲げて肩甲骨から動かすように後ろに引く
といったことを意識したそうです。

胸を張って背筋を伸ばす、腕は肩甲骨から意識して後ろに引くようにといった姿勢や腕の動かし方を聞いただけで背中や腰が緊張してしまうだろうということが想像できました。

実際に歩いているところを見せてもらうと想像通り首、肩、背中、腰の筋肉が緊張しているように見えました。
腕の振りも左右で同じようには振れていない、接地の時に踵から着くようにするために前に出した脚がからだが前に進もうとするのにブレーキをかけている、接地の際の脚の支持の仕方も左右同じようにはできていませんでした。

今回の問題の原因は不適切な歩き方にありますが、そもそも歩こうと思ったきっかけである「足腰を弱くしないために」というところにも問題はあるように思います。

歩くというのは移動手段です。
年齢を重ねて歩くのが辛くなってきた、長く歩けなくなってきたなどの理由で脚の筋肉を鍛えるためにウォーキングを始めるという方も多いですが、なぜ歩くのが辛くなったのかという原因を探る必要があります。

歩くのが辛くなってきたという方の原因は筋力低下ではなく、重力に抗することが辛い姿勢になっている、歩く際のからだの使い方が不適切であることが多い印象です。

今回の相談者の立ち方も、
・首が前に倒れ、捻じれもある
・体幹が傾いている(猫背、反り腰)
・体幹が捻じれている(肩、腰が左右で高さが違う)
・O脚気味
・脛、ふくらはぎがパンパンに張っている
・扁平足
などの崩れがありました。
こういった立ち方では歩くときに無駄にエネルギーを消費するので辛かったり長く歩けなくても仕方ありません。

歩き方に関しても、
まず背筋を伸ばすということについては筋肉を緊張させます。
緊張は動きにブレーキをかけてしまうのでからだの前方への移動にブレーキをかけます。
背筋を伸ばすと重心は接地した脚の上にあるので重心はずっと止まったままになりますのでからだを前方へ移動しづらくなります。
また、踵から着地するようにするには脚を前に出すような動きになりますが脚を前に出すこともからだが前方への移動にブレーキをかけてしまいます。
腕振りに関しても肘を90度に曲げると肩や腕が緊張します。
さらに後ろに引くとからだは後方へ傾き前方へのからだの移動を妨げます。

といったように、相談者が考える正しい歩き方というのはブレーキをかけ続け、からだが前方へ進めにくいのに無理に前に進もうとするような歩き方ですので、からだをスムーズに進めていくには不適切な歩き方だと考えられます。

からだを前方へ進めていくには、
⚪︎からだを前に進めようと思う
⚪︎脚は後方に運ぶ(股関節を伸ばす動き)、そうすると母趾・母趾球で地面を後方へ押す動きが起きる(押す意識はしない)→足が地面から離れる
⚪︎接地した脚で体重をきちんと支持する
⚪︎腕は後方ではなく前方へ
といったように姿勢や腕・脚の動きを意識することではありません。

歩き方をスムーズな歩き方、腕・脚の動きができるようにするには腕・脚の動きを良くしておくこと、つまり崩れた立ち方を直すことからです。

全身の崩れを戻してからからだを前方ねスムーズに進めて移動する歩き方を練習すると力みや不自然な腕や脚の動きも修正されました。
トレーニング前より歩くのも楽で長く気持ち良く歩けるような感覚に変わったようでした。

歩くことがからだに良いことのように言われますが、どんなことでもやり方を間違えればからだを痛める可能性もあります。
スムーズに歩くためにあれこれ考える必要はありません。
そのためには歩き方だけではなく立ち方を見直すことも重要です。
それは本を読んだりテレビやYouTubeを見ただけではわかりません。
実際に体験してみることで理解できると思います。