パソコンやスマホなど、手・手の指ばかりを使うことが日常生活の中で増えています。
手・手の指を使うことが多い方によく見られるのが“巻き肩”です。
巻き肩は腕の捻じれによって起こります。
手の指を使う時、
・手のひらは下向き
・手首は曲がる(底屈)
・前腕は内に捻る(回し内)
・肘は曲がる
・上腕を内に捻る(内旋)
・肩は前に出る、上がる(肩甲骨の外転・挙上)
といったように腕全体の状態が変わります。

腕が捻じれると体幹にも影響は及びます。巻き肩の人に猫背のように背中が丸いのもそういったことからです。
体幹が崩れると、それを支える下肢(脚)やその先にある足部・足の指にも影響が及びます。
巻き肩の姿勢になっている人は、首こり・肩こり・背中の張り、腰の張り、X脚、扁平足、外反母趾など肩以外にも様々な不調や崩れも同時に抱えています。
巻き肩を直そうと腕にいろいろアプローチしたり、肩甲骨を寄せて胸を張ろうとしても根本的な解決に至らないのは、全身の崩れをきちんと直せていないからです。
巻き肩を直すには、腕の捻じれを直すことを考えないといけません。
そもそも腕の本来の状態を理解しておく必要がありますが、腕の自然な状態は“解剖学的肢位”と呼ばれるものです。(手のひらは前を向いた状態)

内に捻じれてしまった腕を本来の手のひらが前を向いた状態に戻せば、体幹の捻じれや傾き、下肢(脚)の捻じれも改善されるはずです。
しかし、使い過ぎて硬くなった筋肉を伸ばしたり、揉んだり、押したりしても柔らかくはなりません。
硬くなってしまった筋肉をゆるめるには、筋肉にアプローチするのではなく、からだの繋がりを利用するのが有効です。
一番簡単な方法が、“皮膚を動かす”ことです。
筋肉が動く時には、皮膚も動きます。(筋膜も)筋肉が硬くなると皮膚も硬くなります。
反対に、皮膚がゆるんでも筋肉はゆるみます。それを利用するのです。
筋肉は奥の層にありますが、皮膚は一番表面にありますから、硬くなっていても手を使えば簡単に動かすことができます。

上記のように手首・肘・肩の近くの皮膚を軽く掴んで、外側に送る(筋肉の上を滑らせるようなイメージ)だけです。
1回でも効果はありますが、数回繰り返すだけでも腕が自然に外側へ開きやすくなる、開こうとするのを感じられるはずです。
ちなみに、皮膚は1枚で全身を覆っていますので、腕の皮膚を動かせば体幹や下肢の皮膚も動かされることになり、体幹や脚の捻じれも軽減・改善されます。
その後に、気持ち良く“腕”を動かせば、肩甲骨も動くことになり、さらに姿勢も良くなるはずです。
大切なのは、「手入れをしながら動かすこと」です。皮膚を動かして楽にはなりますが、根本的には腕の使い方(ほとんど動かしていない)ことが巻き肩の原因ですので、腕の使い方を変えることが大切です。
