#202 スプリント、ランニングの指導について学んできました

今回のテーマは「スプリント、ランニングの実践」

・指導する前、する場合の原則

スプリント、ランニングに限らず指導に入る前にヒトは素粒子のフォトンの粒の集合体であり、からだは粒の集まりであること。現状・現実は意識の結果であり、意識した努力の結果であることを認識させる。
指導する側も本人の意識の状態を把握することから始めないといけない。この理解がなければ指導はできない。

指導する場合もどういう目的、意図でやっていたか、意識していたことが現状であることを理解させる。
そして適切なこと適切にやること、何が適切で何が不適切かを理解させ、適切な意識を持たせるたまに意識を変える、意識を変えさせるためのプランニングを説明し、理解させ、それを適切に実施することで目的が達成できるイメージを持たせる。

その原則に則って走り方の問題であればどういう意識で走っているのか、練習しているのか?精神的な問題であれば何が原因と思っているか?それに対してどういう対策をしているか?どういう意識で練習しているか?試合ではどういう意識で臨んでいるか?こういったクエスチョンに対してどう考えるか、考えればいいか返答でき、それが理解できれば問題は解決できるはず。

・慣性と惰性

今まで楽にスムーズに歩く、走るでも慣性を使うと言っていたが、言葉の意味をよく調べてみるとヒトには慣性は使えないのだそうだ。同じ意味で惰性という言葉があるが歩く、走るでは惰性を使うのが適切となる。
フォローという言葉についてもそれまではトップスピードに乗ったら自然に落ちていくという意味で使っていたがフォローは「維持」であり、減速という意味ではない。

・自分はどういう立場で対象者に関わっているか

指導している、教えている、アドバイスしている、サポートしている、コーチをしているなど対象者との関わり方にはいろいろな形があるということを理解しておくことは重要。
指導というのは相手が自力でできるようになるように教え導くことだし、教えるというのも相手に身につけさせるよう導く、アドバイスは忠告、助言で意見や言葉を言ってあげる、サポートは支援、コーチは相手を目的達成に導く。
それぞれ言葉の意味を探り、自分はどういうことをやっているか使い分けることも大切。

・ランニングの前の準備
ランニングの動作に入る前には準備がある。
まずからだを整えて中間位、中間姿勢で立てるようにする。
それからからだの自然な動きの感覚の練習に入っていく。

中間位に戻すために鼻呼吸が有効。
今までも鼻呼吸をしているつもりだったが、きちんと鼻呼吸ができるようになると全身の緊張の緩み方が全然違っていたことに気がつきました。
鼻でやっているつもりでもいくらか口で吸う・吐くをしていたということですが、それをきちんと鼻呼吸できるようにするために舌を軽く噛んで呼吸するようにすることで緩み方が大きく変わった。

次に素粒子人間であることを意識するために中間姿勢でイスから立ち上がる、中間姿勢で立ってお尻から下に落ちてしゃがむ、片方の膝を前方上方へ上げる-戻す、肩甲帯を中間位で保持して肘を曲げて前方に振る-後方へ振り戻す、両上肢をぶら下げて前方へ振る-後方へ振り戻すといったことを鼻呼吸で行う、さらに目を閉じて素粒子の集まりであることを意識して行う。

・歩くから走る動作へ繋げる

からだが整い、素粒子人間であることの意識ができたら歩いていく。
歩く時に目を閉じて○歩、目を開けて○歩歩くことを2歩、3歩…6歩といった感じで繰り返す、そこから少し速く歩く、もう少し速く歩く、もっと速く歩く、もっと速く歩くことから目を開けて走りに繋げるというようにやってみると走りに切り替える時の緊張、力みもなくスムーズに走り出せる感じがした。
目を閉じることで腕や脚の感覚はなくなり、やはり腕や脚らしきものが動いているという感覚しかなく、どのように動かそうという意識もなくなった。
意識は歩こう、少し速く歩こうということだけだった。

そこからスプリント動作へ。
目を開けて半身の意識を持って3歩リズムで踏み込んで母趾、母趾球で支持し、同側の腕を前方上方へ引き上げるというのを繰り返した。
目を開けていると踏み込みやもう一方の脚の引き上げなどをイメージして強調してしまっていたので目を閉じた感覚でやってみると強調した動きが消えて腕、脚の動きも自然な感じで動かせるようになった。

そして目を開けて片側の上肢と下肢でのスプリント。
腕は前、脚は後方へ動かす意識だけで1歩・3歩・6歩走る→フォローという感覚。
走ろうとするとすぐに上体が起きてしまうがフォロー(そのまま維持する)という意識を持つことで上体がすぐに起きることもなくどんどんスピードが上がる、加速する感覚があった。
それができたら前へという感覚だけで3歩〜6歩走っていく。
腕や脚をどう動かすという意識はないがからだがどんどん前に進んでいく(弾んでいるという感覚はない)、空気抵抗もなく自分のからだを通り抜けているような感覚さえあった。
久しぶりにスプリントをやったが疲れた感じもないし、筋肉が張ったり硬くなるようなこともなかった。
走ることの気持ちよさを再認識した瞬間でした。

その後、参加者が指導している選手が実際に走っているところを動画で見てみることで自分が体験する前に見ても見えなかった走り方の問題というのが見えたように感じた。

・疲れる

日頃の指導の中で対象者から疲れる、疲れたということを言われる。
同じことをしても楽しいと感じた時は疲れたとは言わない時もあるので楽しいこと、気持ちよいことであれば疲れは感じないのだろうということは感じていた。
何をやったかではなく、どういう気持ち、意識でやったかで正反対の結果になるということなのだろう。
現状は意識の結果なので疲れたというのであれば疲れること、辛いこと、難しいことをやっているという意識があったから疲れたと思うのだ。
やっていることが嬉しい、楽しい、気持ちよいと感じることに変える、意識を変えてあげられるように練習、トレーニングを見直してみることも必要なのではないか。
これをやればこうなると思う、思えるからトレーニングや練習もワクワクする気持ちになり、また次も楽しみだという気持ちを持てるようになり、やったことの成果も満足できるものになる。目的が達成される。
こういう意識を持ってトレーニングや練習をすることが理想であり、自然なことなのではないか。