ランニングをすると太ももの前が筋肉痛になる。原因は?改善法は?

ランニングをすると太ももの前に筋肉痛が出るという相談はよく寄せられます。

走ると筋肉が疲労する、筋肉痛になるのは仕方がないと思われがちですが、そもそも走ると太ももの前に筋肉痛が出るというのは太ももの筋肉ばかり使って走っている、スムーズな走りができていないからです。

スムーズな走り方でやれば太ももの前に筋肉痛は出ません。
逆に太ももの前の筋肉がゆるんで柔らかくなります。

太ももの前ばかりが張る人の走り方を実際に見てみると脚を一生懸命前に前に出して走ります。脚を前に出す(股関節を曲げる)動作は太ももの前の筋肉が収縮します。

何百回、何千回と太ももの前の筋肉を縮めて使ったせいで筋肉痛が出てしまうのです。

筋肉の持久力の問題というと筋肉を鍛えて持久力を伸ばすことを考えてしまいますが、筋肉を増やしたところで持久力は変わりませんし、筋力を高めたところでランニング動作で使う筋肉の持久力が伸びることもありません。

筋肉痛が出ないようにする最も簡単な方法はスムーズな走り方に直すことです。
スムーズに走るというのは自分で意識して手脚を動かすのではなく、“からだが勝手に進んでいく”、“脚が勝手に動く”感覚です。

その推進力となるのが「股関節を伸ばす動き」、「脚を後方への送る動き」です。その時に使われるのは“お尻”の筋肉です。

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走る動作はからだ・重心を前に進めることです。

一般的には走る時には脚を前に出してからだ・重心を前に進めるという考え方をされますが、脚を前に出してもからだ・重心は前には進みません。

からだ・重心を前に進めるためには、
⚪︎腕(上肢)を適切に動かす-前方へ振る
⚪︎脚(下肢)を適切に動かす-後方に動く(股関節の伸展)

股関節が伸展すると重心が前方へ移動します。
この時、地面に足先は着いています。

立った状態から股関節を伸展する、大腿骨を後方へ運ぶことは難しいので、股関節が伸展するから重心が前方へ移動するというより、重心が前方へ移動するから股関節が伸展すると考えます。

重心が前方へ移動するというのは、“重心を前に移動したいという意識”があって、股関節が伸展されるということです。
股関節が伸展するから重心が前方に移動するのではなく、前に進みたいという意識があって股関節が伸展されます。

つま先で地面を蹴るように走ると言われますが地面を後ろに蹴る・押してもからだ(重心)は前には進みません。

なぜなら、ヒトがからだを動かす時には、行動が始まるよりも前に意識が働いて動作が起こり始めると言われています。

そういったことから、脚を動かす前に重心を前に進めるという意識を持てば、股関節は伸展し始め、重心は前に移動し始めることになります。

股関節が伸展し始めると、膝関節も伸展し、足関節(足首)も底屈(伸びる)する下肢(脚)の連動の動きが起こります。
そして重心が前に移動するとともに下肢が後方に伸ばされて足趾(足の指)の伸展状態になり、最後に足趾の屈曲(曲げる)動作・地面を押す動作があって、地面から足が離れます。

これを身につけると楽に・速く・長く走れるようになります。
女性であれば脚は引き締まり、お尻は上がってスタイルも良くなります。

トップレベルのランナーの体型を見てもみんなふくらはぎや太ももの前は細いのにお尻や太ももの裏は大きな筋肉をしています。
筋肉は使っているように作られていきますから、トップレベルのランナーはそういう体の使い方をしているということです。

走れば筋肉痛は出るもの、筋肉痛が出るほど頑張れば良いという思い込みを捨てることです。