体幹を鍛えても姿勢が良くなる効果はない

猫背のような不良姿勢から肩こりや腰の痛みで悩む人の中にも姿勢が崩れてしまっていることを実感している人もたくさんいます。
姿勢を良くするということはシンプルなことですが、その方法で難しく考え過ぎている人も多いように感じます。

最近は“体幹の強さ”が姿勢の良し悪しに関係しているという人が多く、不良姿勢や身体の不調で悩む人からも体幹を強くするためのトレーニング法について尋ねられますが、いくら素晴らしい体幹強化のトレーニングを行っても元々の姿勢が崩れていてはアンバランスなまま筋力を高めることになってしまいます。

筋肉をいくら強化しても長時間緊張させていれば筋肉は疲労してしまいます。
また、一般の人が良い姿勢だと思いこんでいる、“胸を張る”や“お腹を凹ませて”といったことも強制的に姿勢を矯正しているに過ぎませんのでずっとその姿勢を維持することはできません。
疲労が蓄積すれば血液の循環も悪くなり筋肉は萎んで固まってしまいます。

一般の人に大切な良い姿勢は緊張で作る姿勢ではなく、“リラックスした良い姿勢”です。
リラックスした良い姿勢を作る上で大切なことは筋力の高さではなく、『骨格ラインを正しく配列すること』です。
骨が正しく配列されれば骨が身体の重さを支えるようになるのでわざわざ筋肉で身体を支える必要がなくなります。
余計な力を出さなくても楽に身体を支えることができるのでずっと立っていても、座っていても疲れにくくなります。

骨格ラインを正しく配列させるための方法は、筋肉の緊張を緩め、弾力を取り戻し、関節がスムーズに動くようにすることです。

トレーニングの際のウォーミングアップで胸郭や背骨、骨盤の仙腸関節、股関節などを動かし身体を整えるトレーニングを行いますが、元々動くもの、柔らかく動くものをきちんと本来の状態に戻すと身体のゆがみや筋肉の緊張のバランスも整って自然と良い姿勢をとることができるようになります。

そうすると良い姿勢を作る、保つために大きな筋力はいらないことを実感します。
そしてわざわざハードなウェイトトレーニングや難しいエクササイズをやらなくても短時間で変化を実感することができます。

ウェイトトレーニングが意味がないというのではなく、筋力を強化することで身体のバランスを整えるということは難しく、時間がかかるということです。
良い姿勢ができた状態でウェイトトレーニングを行って全身をバランス良く強化すれば良い姿勢をしっかり入力することもできますし、姿勢をキープできる時間を伸ばすこともできます。
トレーニングはただやっても効果はありませんが、目的に合わせた適切な方法でやるから望む効果を引き出すことができるということです。

姿勢の改善には身体を調整するトレーニングを上手く組み合わせることも効果的な方法です。