手の平と手の甲には、からだのすべての臓器が関連していて、手の平や手の甲を整えればからだも整えられるという話があります。
「手の刺激」健康・長寿術:大村恵昭(マキノ出版2015)の中に「手の臓器代表領域分布図」が紹介されています。

書かれている内容について簡単にまとめてみました。
からだのすべての臓器はそれぞれ、手の特定の場所に対応している。これを「臓器代表領域」という。
両者は互いに関連し合っているため、しこりなどによって、手に臓器の状態を示すサインの出ることがある。
逆にいえば、手を揉んだり、擦ったりすることで臓器を刺激し、活性化させることも可能である。
・からだのどこかに不調があれば、関連する手の臓器代表領域を刺激することで、その臓器や部位の血行が良くなる。
血行が良くなれば、程度の差こそあれ、その部位の酸素や栄養補給がスムーズになり、細胞は元気を取り戻していく。
なかでも、腸など消化器系に対する反応が顕著である。
もう1点、「メンタルケア」の面である。モニター調査では、不眠やイライラ、うつなどの改善率が高かったことがわかった。
・臓器代表領域とは、ヒトの体表、特に顔、まゆ毛、鼻、上下のくちびる、そして手足には、心臓や胃、脳など、からだのあらゆる臓器とつながっている領域が分布している。いわば“臓器のアンテナ”のようなものである。臓器代表領域は全身に存在するが、とりわけ密接に、そして緻密に現れているところが「顔」と「手」である。
例えば、顔のある部分が腫れてきた場合は、対応する臓器が病気とまではいかなくても、かなり疲れている状態を示している。
また、急に深いシワやシミ、黒い変色などが現れてきた場合は、その領域に対応する臓器の病気、特にガンの可能性が疑われる。
・手にある臓器代表領域も、まったく同じ。
ただ、顔とは違い、手の場合はシワや変色といった、視覚的なサインが出ることは多くない。たいていの場合は、「押したりつまんだりすると、普段とは異なる痛みがある」「コリのように硬くなっている」というような、触感として現れる。
これは手の触感が、脳の“センサー”として最も優れた能力を持っていると考えられる。
臓器代表領域を揉んだり、掌を擦ったりすると、その刺激が関係する臓器へ直接に伝わる。
その結果、臓器の血流が高まって細胞活動が活性化することで、さまざまな病気の改善につながっていく。
・どの部位であれ、痛みがある場合にはとりあえず、その部位(臓器)の代表領域をつまむように揉む。
痛みが起こる原因は、外傷によるものの他は、主として筋肉の緊張によって、その部位の血液循環が悪くなっているためである。
血流が悪くなると、血管を収縮させるトロンボキサンB2や、神経伝達物質であるサブスタンスPが増え、その付近の細胞が酸欠状態になる。
この酸欠状態を神経が感じ取り、その情報を痛みとして脳に伝える。
そこで、痛みが起こっている部位の代表領域を揉むと、その部位一帯の血流が急速によくなる。その結果、痛みも軽減する。
・手を揉んだり、手のひらを擦ったりすることが健康を促進する理由は、体内で5つの変化が起きる
①正常細胞の染色体の両端にあるテロメアが増える
②臓器の血液循環およびリンパ液の流れが急速に良くなる
③長寿遺伝子サーチュイン1が増える
④副腎から出る若返りホルモンDHEAが増える
⑤神経伝達物質アセチルコリンが増える
・基本的には、手のひらにはからだの前面にある臓器が、手の甲にはからだの背面にある臓器が中心に分布している
親指は同側の下肢・人差し指は同側の上肢・中指は頭・脊柱・薬指は逆側の上肢・小指は逆側の下肢に関係する
実際の指導でからだを整えるために手の刺激を使っています。結果としては、筋肉の緊張が緩む、動きがスムーズになることで首・肩・腰・股関節・膝などの不調の改善。血流が良くなりからだが温まる、呼吸が良くなるなどが見られています。
