いろいろなエクササイズがありますが、中間位・中間姿勢で動く、全身をバランスよく使って動くということを身につけるのにデッドリフトは非常に有効な運動だと感じます。
一般的なデッドリフトというと、
・背中、腰を緊張させた状態で股関節と膝を同時に伸ばしてバーベルを引き上げる
・胸を張ったまま(背中・腰を緊張させたまま)お尻を後ろに引いてバーベルを下ろしていくといった感じでやる・やらせているケースが多い印象です。
これは、言葉の意味も関係しているように思います。
言葉の意味を調べてみると、
デッド(dead)=静止している
リフト(lift)=持ち上げる、引き上げる
といった意味が出てきます。
しかし、liftには他にも“移動する”という意味もあります。
デッドウエイト(静荷重の状態=落ち着いている状態、動かないのではない)をリフトアップするエクササイズと考えることもできます。
デッドリフトの本来の意味から考えると、静荷重のものを上方へ移動し、下方へ移動する動作となります。
立ち上がる、股関節・膝を伸ばす、バーを引き上げる、お尻を引く、息を止めるなどの動きを意識することもありません。
反動・弾み・伸張反射なども使わない動きになります。
重量物も含めて全身が一緒に同時に動いているということです。
そうすると、中間位・中間姿勢で適切に行うことになり、持ち上げる動作から上方へ移動する動作に意識が変わります。
からだと重量物が一体化したものが移動するだけなので、どこかの筋肉を使ってとか、どこかを動かしてというような意識はなくなります。
常に全身に50:50の力が働いている、中間位・中間姿勢で動いていることになります。
そういったことからも基本動作として・最高の運動としてデッドリフトを考えることができます。
筋肉と収縮-弛緩、関節の曲げ伸ばしといったことは関係なく、筋肉は常に50:50で働いている状態です。
中間位・中間姿勢でデッドリフトができないと、当然、からだのバランスが崩れ、腰や大腿四頭筋、脛に張りを感じたり、筋肉の収縮感やツッパリ感を感じたりします。からだのどこかが緊張している・させていることになります。
中間位・中間姿勢でデッドリフトができないということはどこかの筋肉が硬くなっているということです。
ウエイトトレーニングがからだのバランスを崩す原因になってしまい、からだに張りが残ったり、疲労が残ったり、パフォーマンスが十分発揮できなくなる危険性も出てきます。
デッドリフトの動きができれば、からだは整っていると言うこともできます。
中間位・中間姿勢を理解し、体得しておかなければパフォーマンスは上がらないし、指導する立場でもきちんとした指導はできません。(中間位・中間姿勢が教えられないのでパフォーマンスにも繋げられない)
スポーツ、日常生活に限らず動作パフォーマンスが改善しないのは、からだのバランスが崩れてしまっていることが大きな原因です。頑張って持ち上げよう、動かそうという意識で動作をしていると、バランスを崩す・中間位を崩してしまうことになってしまいます。
バランスが崩れた状態でパフォーマンスをしていると動きやフォームも崩れていることになります。中間位・中間姿勢でやれればからだは整うことになりら動作・フォームも適切なものになりパフォーマンスも改善すると考えられます。そのためにデッドリフトを中間位・中間姿勢でできるようになることは非常に重要なことです。
デッドリフトのポイント(個人的な記録も兼ねて)
⚪︎デッドリフトのポイントはベントオーバー(上体の前傾)。ベントオーバーはかけるのではなく、お尻が後方へ移動することでベントオーバーがかかるイメージ
※ベントオーバーの深さはお尻の後方移動でコントロールする
⚪︎ベントオーバーした時に肩がバーより少し前に出るようになる、腕は鉛直にぶら下がった感じになる
⚪︎まずはスタンディングからバーが膝辺りにくるまでにする。そうすれば立った状態でバーの中心が踝辺りにくる。それができるようになってから下からスタートする。
⚪︎動きは等速(1回の動作に8〜10カウントかける)
※動作の習得・修正の場合はゆっくりで体幹と下肢のバランスの微調整しながら行う
⚪︎中間姿勢でのデッドリフトのスタートのポジションの練習
①床から10〜15cmの高さの台を置いてそこにプレートを乗せる、そのバーを持ってデッドリフトのスタートのポジションをとる。
②全身を緊張させてバーを引き上げる準備をする。
※バーは浮かないで台に乗ったまま。
③中間位・中間姿勢でデッドリフトのスタートポジションができたことを確認して、バーをゆっくり10〜15cm移動し、そこで5秒間、中間位・中間姿勢を維持する。
④その後ゆっくり元に戻す。5〜10秒休んで楽にこなせる回数だけやる。
※スタートは上体のベントオーバーの角度のは80°くらい、10〜15cm移動したら70°くらい、屈曲角度を保持する
