野球のためのトレーニングの考え方ー練習とトレーニングの違い

実際のゲームでは自分の持っている最高のパフォーマンスを発揮することが目標になります。野球の試合で最高のパフォーマンスを発揮するためには、投げる、打つ、走る、捕るといった4つの技術・テクニックを身につけなければいけません。
この技術・テクニックの習得には身体的なコンディションがベースになります。
身体的能力のレベルが低ければ技術やテクニックの獲得が難しいということです。
そのためには身体的なコンディションを整えることが非常に重要になります。
この身体的なコンディションは、いわゆる“トレーニング”になります。
そして投げる・打つ・走る・捕るといった技術・テクニックを習得することが“練習”になります。

練習とトレーニングは、まったく異なるものです。
練習は、技術、いわゆる身のこなしを覚えることです。
トレーニングは、身体的なコンディションを整えることで、これには筋力・スピード・パワー・筋持久力・持久力・敏捷性・柔軟性などの要素が有ります。
これらの能力をバランスよくレベルアップすることが、身体的なコンディショニングであり、すなわち体力づくりになります。
これらについて、適切に実施されていないことが多いようです。

体力づくりをしたいと考えた時に何をするかというとウェイトトレーニングで筋肉量を増やす、筋力を高めることだけに励んでしまったりします。
こうなると身体的なコンディションのバランスが崩れてしまいます。
あるひとつの能力がレベルアップされるだけで、その他の持久力や敏捷性、柔軟性などの能力は変わりません。
これが体力づくりで犯す大きな間違いです。
体力づくり=走り込んでスタミナをつけることでもありません。
そしてパワーだけの強化でもありません。
全ての能力をバランスよくレベルアップを図らなければいけないのです。

実際に体力づくりを図りたいと思っても筋力とは何か?
パワー、スピード、筋持久力、持久力、敏捷性、柔軟性の意味と違いがわからなければトレーニングプログラムは作れません。
こういったことが理解できて、初めて体力づくりのトレーニングプログラムができるのです。1つ1つの要素・能力についてよくわからずに筋トレをしようという発想では体力づくりにはなりません。

筋力トレーニングとは筋肉に刺激を与えることです。
どういった刺激を与えれば、どういった反応・効果が得られるかが理解できていなければいけません。
ただ重いものを頑張って持ち上げているだけでら何のためにやっているのか、そのエクササイズの意図や目的がわかっていない場合が多いように思います。

「トレーニング理論」というのは、基礎的な身体能力を理解し、どうすればそれらの能力を高めることができるのか、という理論になります。
スピードとは何か、筋力とは何か、という基本的なことがわからなければ、野球に必要な筋力とは、パワーとは、スピードとは、柔軟性とは、という基礎の応用編を理解することはできません。
結局は、野球はパフォーマンスの向上に繋がらない筋違いのトレーニングに無駄な時間を費やしてしまうことになります。
それが原因で、からだが大きくなり力がついても動きが鈍くなったり、からだのバランスが悪くなったり、肩や腰を痛めるような故障を招いてしまいます。

トレーニングは質と量を考えて行わなければいけません。
雨が降ったからとかオフシーズンの時だけというようなやり方ではレベルアップはできないでしょう。
また、目一杯練習した後にトレーニングとなるとトレーニングのパフォーマンスも下がってしまいますし、オーバーワークになってしまいます。
計画性やバランスを間違えるとトレーニングをやったのに成果が出ないということになってしまいます。