中間位で立つことから始まる

立ち上がろうとすると脚に力が入らない、なかなか立ち上がれないなど年齢を重ねた方から立つこと・立ち上がることの難しさを相談されます。
ほとんどの方が加齢で下肢の筋肉が萎んだ・筋力が低下したからと年齢のせいにしてしまっています。

立ち上がらない・立たなくなると今度は膝や股関節、足首などいろんなところの痛みや不調を訴えます。
下肢だけでなく腰の痛みや背中、首の痛み・不調などの訴えも増えてきます。

適切に立てないので歩くことが難しくなりますし、そんな状態で歩いていると歩くことのが辛くなってやらなくなり、長時間座ったままで動かなくなっていきます。
そういった方のほとんどは病院で検査しても骨が折れているわけでも神経が切れているわけでもありません。病気でもないし、原因不明のものです。

問題の原因は動かない・使い過ぎ・動かし方を間違えているのでどれかです。

ヒトのからだは動くようにできています。
生きるためには動くことなのに動かさないのですから血液やリンパの流れ、呼吸といった循環も悪くなってしまいます。
全身の細胞を100%活性状態にしていないわけですから十分には働きません。
それがからだの組織・器官・臓器の機能低下を招くことになります。
もちろん皮膚・筋膜・筋肉・神経といったからだを動かすための機能をもった組織の機能低下も招きます。

筋肉が適切に働かない・動かさないことは全身の細胞も不活性になるということです。
世間では歩くことを勧めますが、歩くためには中間位・中間姿勢で立てなければ始まりません。

中間姿勢で立てるようになるには、「しゃがむ-立ち上がる」動作がスムーズにできるようになることからスタートです。
股関節・膝といった下肢の問題だけでなく、腰や背中、首に問題がある人はスムーズにしゃがむー立ち上がる動作ができません。

どこかに問題があるということは中間位・中間姿勢で立てませんし、適切なしゃがむ-立ち上がる動作はできません。どこかに緊張が起きるだけです。
からだの一部の緊張は全身に波及して別のどこかの緊張を引き起こします。
結局全身に緊張を強いることになります。

本来、全身は皮膚・筋膜・筋肉が繋がった状態ですから、どんな小さな動きでも全身の皮膚・筋膜・筋肉が使われないといけません。
そして筋肉が働くのは神経が通っているからです。
神経は全身に張り巡らされていて、その神経回路は全て繋がっています。
動きが悪いということは筋肉の動きが通いが悪いと考えられます。
その原因は皮膚・筋膜・筋肉など神経を覆う組織が硬くなって神経を圧迫していることが考えられます。

神経の近くには血管が走っています。
神経の通いが悪い状態ということは血液やリンパの流れが悪くなることが考えられます。
逆に全身の組織を柔らかくして神経の通いを良い状態に戻せば血液やリンパの循環を適切に保つことになります。

適切に歩くためには、どうやって歩くかの前に中間姿勢で立てているかどうかが重要です。
中間姿勢で立てないということはからだのどこかが緊張しているなど中間姿勢で立つための条件が整っていないからです。

本来持っている自然なからだの動かし方を理解して「快」で動けば全身の皮膚・筋膜・筋肉も連動して動くはずです。
それは全身の神経システムが問題なく通っている状態、言い換えると全身の細胞が活性化している状態であると考えられます。