今回のテーマは「筋力の高め方:考え方とその指導法」
・筋力のレベルアップでも大事なのは中間位
筋力を高めるための手段といえば、ウエイトトレーニングなどの方法で筋肉を肥大させるというのが一般的です。
しかし、筋肉が収縮して力を発揮するには筋肉が弾力のある柔らかい状態でないと十分に力を発揮できません。
そういったことからも筋力のレベルアップでも中間位が重要です。
からだが整うと筋肉が良い状態になる、質が変わることで筋力もレベルアップするはずです。そして、中間位で筋肉が疲労するまで動かし続け、速筋線維がしっかり使われれば筋肉は大きくなる反応が見られ、筋肥大、筋力アップ効果も期待できる。
・結果に問題があるのは中間位でないから
からだの前面・後面、内側・外側、屈筋・伸筋など全ての筋肉の緊張度のバランスが50:50が中間位ですから、中間位で動かせば前面・後面の筋肉は緩んで弾力のあるものになるはずです。
硬い、緊張が緩まないのであれば中間位で動かしていないから、やり方に問題があるからです。
実際に中間位でトレーニングしている時の様子をチェックしていただくと、緊張なくスムーズに手脚が動いている雰囲気がない、緊張の方向に動かしているなどたくさんの問題点が見つかりました。
中間位でのトレーニングを指導していただくと、動きを決めずに中間位かどうか方向や高さを探りながらやることを何度も指摘されました。
きちんと中間位で動かせていると上肢、下肢を動かしてもその部分だけでなく繋がっている体幹、胸や背中の緊張も緩んで中間位で立てるようになりました。
また、中間位での運動は立位、座位だけでなく仰向け、うつ伏せ、横向きでも可能です。
ベッドに寝た状態でのトレーニングの様子もチェックしていただきましたが動かし方だけでなく、ポジションに問題が見つかりました。ベッドにそのまま寝るのではなく、ベッドの端から肩や骨盤が半分出して上肢や下肢を動かすことで肩・肘・手首や股関節・膝・足首などたくさんの部分を動かすことができます。
そういう細かなところにも気を配ることの重要性を改めて感じました。
現場で指導していてもこれでいいのかな?という部分がありましたが、中間位で動かす感覚を体験したことでどうなるかを想像できるようになったので指導の結果も良くなりそうに感じます。
・銅板、パッド、抵抗物の活用
ベースはからだを整え、動かすことになりますので緊張した筋肉を緩めるためのアイテムとして銅板を貼って動かす、パッドや抵抗物を活用して動くなどやり方はいろいろあります。
これらをTPOに合わせて使い分けることでバリエーションも増えます。
銅板は貼っただけでも筋肉の緊張が緩みます。
自分と先生で貼る場所と反応を比べてみるとちょっと違うだけでも緩み方には大きな差を感じました。
適切な場所を見つけられるようにするために貼った後の反応を見ながら工夫する必要性を感じました。
パッドも当てる場所を決めるのではなく、乗せた下肢に違和感がないか、ブラブラで動くかどうかなどチェックしながら最適な位置を探る、パッドを当てる場合も固定してしまわないように圧に気をつけなければいけません。
適切に使えばパッドを当てて動いてもからだは整い、筋力はレベルアップできます。
抵抗物はセラバンドを活用しました。
スタートのポジションでバンドに軽い張力がある状態にして中間位で動かすことでもからだは整い筋肉の質が変わります。
片側・両側など組み合わせるなどいろいろやり方が考えられます。
銅板、パッド、抵抗物など使うものは違っても低酸素状態まで動かし続けて低酸素状態までやれば弾力のある柔らかい筋肉になります。
低酸素状態までやるとその時はだるくなりますが筋疲労は残りませんでした。
むしろ快感しか残っていませんでした。
動きも大きな動きからやらなくても小さな動きからでも徐々に動きは広がっていきます。
硬いのは使い方、動かし方の問題できちんと中間位でやればきちんと緩みました。
弾力のある筋肉にするには反動、切り返しの動きも使えますが、反動や切り返しは勝手に起きます。完全伸展、完全屈曲まで行ってしまうと起きません。動き続けていれば反動、切り返しは使っているということ。
・意識
一般的な筋肥大目的のトレーニングでは狙った筋肉の収縮を意識してやりますが、日常生活動作やスポーツ動作の中ではそういう意識でやることはまずありません。
全身の筋肉を使ってからだを動かす際にどういう意識を持ったら良いのかということを思っていましたが、それはそもそもの考え方の問題でした。
部分があって全体になると考えてしまっていると上肢・下肢・体幹を同時に使うことは難しいと感じてしまいますが、全体の中に上肢・下肢・体幹があると考えれば普通は全体を使う方が簡単で1つ1つ動かしていく方が難しくなります。
指導していく中ではこれからやる動作の手順を説明することは必要です。
相手が頭の中でリピートすることで手順を覚えていくためにああして、こうしてといった説明は必要です。
しかし、実際に動いていく場面ではそれを省いていく必要があります。
動いている時はスピードが出ていますので長い単語はいりません。
単純な言葉をかけてあげることです。
相手にどういう言葉がけをするのが適切なのかをいつも探さないといけないと感じました。
理解したと思ってもズレは出てきてしまいます。
日頃の指導の様子をチェックしてもらうことでどういったところに問題があるのかがよくわかりました。
今回の課題をレベルアップの材料にして指導技術をまた高めていきたいと思います。
