#188 歩き方、走り方について学んできました

今回のテーマは「歩き方、走り方の見直し」

・中間位で立つ

股関節の可動域制限がありスムーズに歩けないといった方の立ち方、しゃがむ-立つ動作、歩き方をチェックしていただいた。

基本は中間位で立つこと。
しかし、傾斜板の幅が狭かったために不安定な立ち方になってしまっていた。
左右の脚の中間位は股関節幅で立つこと。
からだのどこかに問題がある人は足の幅も含め、細かなところまで気をつけていかなければならないと痛感しました。

脚のバランスの崩れを戻すために股関節の屈曲を使ったアプローチをしていたが、実際にやっているところをチェックしてみると、
○太ももの内・外に緊張のバランスが取れていない
○屈曲-伸展で動かさないといけないのに屈曲だけになってしまっている
○腸腰筋がターゲットなら屈曲は90°〜120°、腰方形筋や脊柱起立筋がターゲットなら150°だがターゲットの筋肉に対して動きが不適切
といった問題点が見つかった。

手のひらで相手の大腿部の内・外の緊張が同じであることを感じながら快の方向に誘導するようにして屈曲-伸展動作をすると緊張はきちんと緩んだ。
さらに内転、外転動作もプラスすると大腿部、下腿部だけでなく腸腰筋の緊張、背中や腰、臀部の緊張も緩んで股関節の内・外旋の動きも良くなった。

下肢だけでなく背中や腰の緊張を緩めることも股関節の可動性を改善するには大事になってくる。
今回は呼吸とパッドを活用した上後鋸筋、下後鋸筋へのアプローチを教わったが短時間で緊張が緩み、呼吸の深さも変わった。

足部、足趾のチェックも忘れてはいけない。
ここが崩れているまま立っても足元が不安定になりきちんと中間位で立つことはできない。

・しゃがむ-立つ動作

しゃがむ立つでは足の幅が狭い、足首・膝が動いていないために不安定な動作になってしまっていた。
修正する方法としてイスに座った状態で膝の関節が滑る、筋肉が動くということを認識してもらうやり方を教わった。
段階的に進めていくことで楽に立つ、しゃがむことができるようになった。
スムーズにしゃがめない、立ち上がれない人に膝関節が滑る、皮膚や筋肉が動いているという感覚がわからないということが多かったのでそういった方もスムーズにできるようになりそうだと感じた。

歩き方は歩く動作での手脚の動かし方をいろいろやるよりも中間位で立ち、しゃがむ-立つ動作がきちんとできるようにすることが重要で、中間位で立つ、スムーズにしゃがむー立つ動作ができればスムーズに歩けるようになるはずだと感じた。

・バタバタした走りをどう修正するか

走るとすぐに疲れる、脚が張ってくるといったケースで多いのが手脚を速く動かしてバタバタ走っているというもの。
速く走るには手脚は速く動かさないといけないがからだが前に進めばもっと楽に進めるのだが、イメージを変えるためのアドバイスの難しさを感じていた。

なぜバタバタした走りになるのか原因を考えてみると、急いでいるから。
そういった人にゆっくり走るように言っても遅くなるのでなかなか聞き入れてもらえないし、そもそも自分が手脚をどのように動かしているかわかっていないことが多い。
そんな人に手脚の動かし方をアドバイスしてもうまくいかない。
そんな時に有効なのが7〜8割のスピードでやってみること。
動きの欠点はゆっくり動いた時に現れるし、ゆっくり動くことは自分の手脚がどのように動いているか認識しやすい。

歩く→前に行こうとする→少し足が浮く(走る)→また歩くといった感じで進めて崩れた動きの時間をできるだけ減らしながら少しずつ歩くと走るの割合を変えていくような進め方をしていくことが大事。

良い動き、楽な動きでパフォーマンスを上げていくという考え方が大切。

・その他

跳躍競技の助走から踏切動作、スキップやバウンディングを走りにどう繋げるか、ランニングの際のからだの後ろでの脚の動きの修正の仕方、クラウチングスタートの際の足の位置の決め方などについても動きの見方、考え方をいろいろと教わりました。