捻じれ、傾き、ゆがみのない身体に

○“リラックスして二本脚でバランス良く立つ”

一般的に言われる正しい姿勢は背筋を真っ直ぐ伸ばし胸を張った姿勢ですが、こういう姿勢だと全身のあちこちで筋肉が緊張して硬くなるために筋肉の緊張度のバランスが崩れてしまいリラックスできません。

私の考える理想の姿勢は「体の前側、後ろ側の筋肉の緊張度のバランスが取れている」ことです。
その状態では筋肉に余計な緊張もなくリラックスして二本脚でバランス良く立つことができます。

重力に対して骨が綺麗に配列されているこの状態を私は「骨で立つ」と言っていますが、この姿勢は立っているために大きな筋力を必要としません。
全身の筋肉はリラックスします。
前後に揺れたり、左右に揺れることもなくバランスよく立つことができます。
これが人間本来の自然な姿勢です。

腰や膝などに痛みが起きた場合、痛い部分に問題があると考えてしまいがちですが、そこは影響を受けているところです。
硬くなっている腰や太ももの筋肉を緩めようとその筋肉にアプローチしても問題は解決しません。

痛みに対して全身をリラックス状態にしていきます。
体に痛みがある場合、身体がノーマルな状態ではない、アブノーマルな状態にあると考えます。

だからそのアブノーマルな状態をノーマルな状態に戻してやれば痛みを改善できると考えています。
ノーマルな状態であれば自然に、楽に立てる、動けるので気持ち良さがあり、不快に感じることもなくなります。

姿勢を整えるために体をゆるめる

姿勢が悪い、体が硬い、腰が痛いとその部分の筋肉は緊張して硬くなっています。

硬くなった筋肉は肩こりや腰痛などを引き起こしますが他にも体に問題をもたらします。
筋肉が硬くなると血液やリンパといった体液がスムーズに流れなくなります。
筋肉や臓器なども細胞でできています。
細胞がいつも元気できちんと働くために必要な栄養素や酸素が必要です。
その血液を循環させるのが筋肉が収縮ー膨張することで起きる“ポンプ機能”です。

筋肉がいかんなく力を発揮したり体の様々な臓器が正常に機能するのは筋肉が本来の柔軟性を保っている場合に限られます。

筋肉が硬くなっていると筋肉のポンプ機能が正常に働かないために老廃物や疲労物質をきちんと排出することができないために体内に溜まってしまいます。
循環障害によって筋肉の「こり」や体の中では冷え、低体温が起こり頭痛や便秘といった不調を引き起こす原因にもなります。

多くの人はマッサージで押したり、揉んでもらったり、ストレッチングで筋肉を伸ばして柔らかくしようとしますが筋肉が柔らかくなったり柔軟性が改善することもありません。

ストレッチングは、筋肉を伸ばしたり引っ張って筋肉の柔軟性を高め、関節の可動域を広げるなどと言われています。
もともと柔らかい人にとっては体が伸びる感じがして気持ち良い運動ですが、体が硬い、筋肉が硬い人にとっては筋肉が無理やり引っ張れるのできつい、辛い、時には痛みを感じることもあります。
そうすると筋肉が柔らかくなるどころか余計に筋肉が硬くなってしまいます。

筋肉を柔らかくするには筋肉を緊張させない、リラックスさせる必要がありますが硬くなった筋肉を無理に引っ張ると筋肉は縮もうとします。
だから一生懸命ストレッチングをしているのに柔軟性が改善しないのです。

ストレッチングは一見お手軽な運動のように思えますが、テクニックが必要なものなので一般の方にとって難しい方法です。

凝っている、硬くなっている筋肉を揉んだり叩いてもらった時の「イタ気持ちいい」感じが好きな人もいますが、その時、揉まれたり叩かれている筋肉は傷つけられている、痛めつけられています。

筋肉も傷つけられたり痛めつけられると防御反応を示して筋肉を緊張させて硬くなります。
マッサージも最初は優しい刺激で気持ち良かったのが硬さが強くなっていくに従って、どんどん強く押したり揉んだりしないと気持ち良いと感じなくなるのも筋肉が防御反応によってますます硬くなってしまった結果なのです。

緊張した筋肉を本来の弾力性、柔軟性を取り戻すために有効なのが“ゆるめる”ことです。

ゆるめるというと柔らかくする、力を抜くようなイメージが強いですが、私のイメージは“弾力性、復元力のある筋肉”にすることです。
適度に緊張した筋肉は触ってみた時に指が沈んでいくような柔らかさと指を押し返す弾力があります。

筋肉はもともと膨らみを持った弾力のある組織です。
体が硬いという人の筋肉は触ってみるとカチコチに固まっています。
固まってしまっている筋肉の中では血液の流れが悪くなってしまっていて必要な栄養や酸素が行き届いていません。
また、老廃物が排出されず溜まってしまっています。

そんな状態の筋肉を押したり、揉んだり、引っ張っても一時的に循環しますが根本的な循環不良は改善しないので筋肉の元々の弾力性、柔軟性は戻りません。

筋肉の緊張が強いと刺激をさらに強くして強引に循環させようとしますが、身体は防御反応を起こして筋肉はもっと硬くなってしまいます。
やった直後は多少楽になってもすぐに不快感が起こってしまうのはそのためです。

筋肉をゆるめるために呼吸に合わせて筋肉を気持ち良く動かして筋肉のポンプ機能を利用して血液を循環させ、必要な栄養や酸素がきちんと届くようにします。
血流が良くなれば筋肉は元々持っている状態まで膨らみ、弾力性も出てきます。
そうすると余計な緊張もなくなります。
元の良い状態に戻していくので防御反応が起こることもないのでその効果は数日間続きます。

よくウォーミングアップの時に筋肉をゆるめ過ぎると力が出なくなるということで「長時間ストレッチングをやり過ぎるのは良くない」と言われますが、本来の筋肉の状態に戻った筋肉は余計な緊張はありませんが重力に対して姿勢を保持するために必要な最低限の緊張は残っています。
体を動かす時に楽に大きな力を発揮することができます。

身体を整えた後にダンベルなどを使ったウエイトトレーニングを行ってもしっかり動けますし、楽に重いものを持ち上げられます。

筋肉を良い状態にしてからトレーニングすることで筋肉中の血流量はさらに増え筋肉はもっと良い状態になります。
だからトレーニングをした後でも筋肉が硬くなったり可動域が狭くなることはありません。

ストレッチングで伸ばしたり、押したり揉んだりした筋肉でトレーニングしてもこうはいきません。

トレーニングを受けている方は筋肉に弾力があると身体も柔らかということがわかっているのでストレッチングを行うことはほとんどありません。
体が硬いと感じた時ほど筋肉をよく動かすようなトレーニングを行っています。
それでもストレッチングを毎日している時よりも確実に身体や筋肉が柔らかくなっていることを実感しています。

自律神経のバランスの崩れは血流障害を招き、身体の不調を引き起こします。
また、血流が悪くなると「低体温」を引き起こします。
リンパの循環が悪くなればむくみや筋肉の硬さに繋がりますし、低体温になると基礎代謝や免疫力の低下に繋がります。

従来のストレッチではアプローチできない血液の循環を改善して自律神経のバランスを整えたり、リンパの循環を改善しむくみも改善していきます。

マッサージや整体のほとんどは施術を受けてその時は良くてもすぐに筋肉が硬くなったり不調が起こってしまいます。
筋肉をゆるめる、身体を整えるトレーニングでは筋肉や関節を元々持っている状態に戻していきますが、その効果は数日間続きます。
受けた当日よりも翌日の方がさらに身体の状態が良くなります。