今回はイスの立つ、座る時に膝(お皿の上、内側)が痛くなるという相談。
骨には異常はないので何もしていない時は痛みがないが立つ、座る動作をする時に痛くなるとのこと。
まず立ち方を見てみると、
・首が傾いて捻じれている(首の左右、後ろに緊張)
・猫背(胸に緊張)
・肩を引いて肩甲骨を寄せている(首、肩、背中、腰に緊張)
・反り腰(腰の緊張)
・腕が捻じれている(上腕二頭筋に緊張)
・肩、腰が左右で高さが違う
・脚が捻じれている(O脚気味)
・膝が伸ばせない(腿の前、外側に緊張)
・足のアーチの低下
・左右でつま先の向きが違う
・足の指が曲がっている
全身の筋肉が緊張してバランスが崩れてしまっていました。
次にイスの立つ・座る動作をチェックしてみると、
立ち上がる動作では太ももの前に力を入れてお尻をイスから持ち上げるようにして立ち上がり、座る動作では膝を曲げてお尻を後ろに引くようにして座っていました。
立つときも座る時も膝だけを使っていて股関節や足首がスムーズに動いているような雰囲気は見られませんでした。
問題の原因は捻じれた脚の状態で座る・立ち上がる動作をしている、しかも膝だけを使っていて股関節、足首を含めて関節がきちんと滑っていないせいで膝に痛みが出ていると考えられます。
問題を解決するには、全身の緊張をゆるめて捻じれや傾きといったバランスの崩れを戻し、しゃがむ・立つ動作の手順、やり方を修正することです。
全身の捻じれや傾きといったバランスの崩れを整えるために、
⚪︎首の緊張をゆるめる
⚪︎肩甲帯(鎖骨、肩甲骨、上腕骨)のバランスを整える
⚪︎股関節周囲の緊張をゆるめる
⚪︎足部、足の指の緊張をゆるめる
といったことを行いました。
そうすると二本脚でバランス良く立てるようになりました。
そしてしゃがむ・立つ動作の修正
立つ時、しゃがむ時の動きの適切な手順を確認することで立ち上がろう、座ろうとしなくても楽にスムーズに動作ができるようになり、膝の痛みも全く気にせずできるようになりました。
骨などの組織に異常がないのに何かをすると痛いという場合、その動作に問題があることがほとんどです。
きちんと立って、適切な手順でやれば痛みなくできるはずです。