今回はひどい肩こりの相談。
毎日ストレッチングをし、姿勢にも気をつけているのに良くならないとのこと。
筋肉の状態をチェックしてみると、肩・首筋は強く緊張して硬くなっていました。
その他にも、
・首を倒したり回したりすると後ろや左右で筋肉が突っ張る
・肩を上下させても肩甲骨がスムーズに動かない(ゴリゴリ音が鳴る)
・バンザイをしても腕が綺麗に上がらない(肩の筋肉が緊張する)
・前屈、伸び、体幹を左右に倒す、体幹の回転で背中や腰が緊張する
・スムーズに深くしゃがめない(太ももの前、脛、ふくらはぎが緊張する)
・呼吸をしても肋骨、横隔膜の動きが感じられない
など全身に緊張が見られました。
姿勢をチェックしてみても、
・首が傾き、捻じれている
・腕が捻じれている(肘がきちんと伸びない)
・手の指が曲がっている、指先が冷たい
・猫背
・肩を後ろに引いている
・肩、腰が左右で高さが違う
・肩甲骨が左右で高さ、位置が違う
・反り腰
・O脚気味
・足のアーチの低下
・足の指先が曲がっている
など全身のバランスが崩れて傾きや捻じれが見られました。
話を伺ってみると仕事はデスクワークで手先をよく使うが長時間座ったままでほとんど動かないとのこと。
手の指は左右アンバランスで使い過ぎ、それ以外の部分は動かしていないために筋肉が元の長さに戻らなくなってしまい、それによって頭や首、体幹、下肢のバランスが崩れて肩こりが起きてしまったということです。
ストレッチングで縮んで硬くなった筋肉を引っ張っても伸ばされることに抵抗して余計に硬くなってしまいますし、一般的な良い姿勢(胸を張り、背筋を伸ばし、真っ直ぐに立つ)は筋肉を緊張させ、筋肉の緊張度のバランスを崩してしまいます。
なのでトライしたことが問題の解決にはほとんど役立たなかったのです。
こういった場合の解決策は全身の筋肉の緊張をゆるめて緊張度のバランスを整えることです。
そうすれば頭や首の傾きや捻じれ、上肢の捻じれ、体幹の捻じれや傾き、下肢の捻じれ、足の崩れも戻りバランス良く立てるようになります。
頭蓋骨と頸椎(1・2番)の滑りを戻したり、頭を前後左右に軽く倒して首の緊張をゆるめると首の捻じれや傾きが戻り、肩を上下させたり脇を開け閉めして肩甲骨が十分に動くように戻すと上肢の捻じれ、体幹の捻じれや傾きも直り肩や首筋、背中、腰の緊張もゆるんで肩が楽になったようでした。
筋肉を本来の状態に戻すために硬くなっている筋肉を伸ばすというのは適切な方法ではないということです。
筋肉が硬いというのは緊張度のバランスが崩れているだけです。
崩れたバランスは元に戻してあげることです。