#165 身体を整えるトレーニングについて学んできました 26

魚住先生のラボへ伺って日頃の指導の内容について見直してきました。

・柔軟で弾力性、復元力のある組織の状態にする

健康な体であるためには細胞が活性化し生き生きしていることが重要で、それは細胞運動が活性化していることで生きていることを証明するものである。
細胞が活性化するためには酸素を取り入れ、二酸化炭素を吐き出さなければいけない。それが呼吸である。
体が硬いということは、皮膚・筋膜・筋肉が硬くなってしまって筋肉のポンプ運動が十分働いていないので、細胞に十分な酸素が供給されない状態である。
それは呼吸が十分にできていないために、細胞が十分に働かせられていない状態と考えられる。
そんな状態・からだのコンディションで何か薬を飲んだり、体を鍛えたとしても良い結果は期待できないのは明らかである。

目指すからだは、柔軟で弾力性があり、復元力のある組織で覆われている状態である。そのためには皮膚・筋膜・筋肉を動かすことであり、ストレッチングや筋膜リリースなど組織に対して個別にアプローチしても解決しない。それは、筋膜単体では動けず、筋肉の状態(硬い・柔らかい)に対応しているからである。やるべきことは皮膚・筋膜・筋肉を同時に動かすこと、さらにその中にあるリンパの流れを良くすることである。

・人の体は捻れるか、傾くか、歪むか

体のどこかが痛いといった時には、痛い・痛む場所は直接関係していない。痛みが出た場所は、影響がそこに出ているだけだからである。基本的には上肢、体幹の部分が柔軟で弾力性ある・復元力のある状態になっていないからどこかに痛みが出ていると考えられる。

肩甲帯、上肢は左右にあるが、どちらかを使い過ぎたり、使わなさすぎたり、使い方に問題があることで、左右のバランスが崩れることで体の捻じれ、傾き、歪みが生じ、きちんと立てなくなってしまう。

今後の課題としては、相手の立ち方を見ただけで、なぜ体のどこかに不調が出ているのかを見つけられるようになることである。現状は、見るだけではっきりわかるものもあれば、わからないものもあるが、上肢や体幹の緊張を緩めれば問題は解決できているが、見るだけでわかるようになれば適切なアプローチを選択できるようになり指導の内容の質が上がるように思う。

・肩甲帯

肩甲帯は肩甲骨・鎖骨・上腕骨から構成されており、肩甲胸郭関節・肩甲上腕関節・肩鎖関節・胸鎖関節がつないでいる。
肩に問題があったり、腕の動きが悪かったりすると、肩・肩甲上腕関節だけを見てしまいがちだが、胸までが肩甲帯であるということを認識しなければならない。
それで腕の動きを大きくしたければ、胸鎖関節・肩鎖関節がよく動くようにアプローチをしていく必要もある。

肩甲帯の動きが悪くなると腕・上肢の動きが悪くなるだけでなく、肩の動きが悪くなり肩(上腕骨)に繋がっている大胸筋、広背筋・大円筋・肩甲下筋も硬くなってしまう。
大胸筋や広背筋が硬くなると肋骨が開閉(拡張-収縮)しなくなり、呼吸(呼気・吸気)が制限され、酸素不足、栄養不足に陥ってしまう。
肩甲帯は、それがどれほど自由度を持てるのかで、胸郭の拡張-収縮の大きさも変わるので非常に重要な箇所といえる。

・呼吸

呼吸が十分にできるには、肋骨が十分に動く(拡張-収縮する)環境・状態にすることが必要である。
そのためには胸郭を覆っている筋肉・筋膜・皮膚などの組織を柔らかく、弾力性・復元力のあるものにしなければならない。
それらの組織の緊張を緩めることも一つのやり方だが、呼吸をする時のポジションも大事である。
それは、肺が拡張するためには第1、2肋骨が上方に持ち上がる必要がある。

立ったり座ったりした状態だと腕をぶら下げた状態になるので、それだと肋骨は、重力と肩甲帯で上から押さえつけられるので呼吸がうまくできない。スムーズな呼吸ができるようにするには、肩甲骨を動かすことである。(肋骨が上がると胸郭も広げやすくなる)

・大腰筋
脊柱を良い位置で保つには大腰筋を良い状態にしておく。
大腰筋は腰椎の屈曲、伸展で働くように付いている。
緩めることで腰部の緊張も取れる。

・単純に動かすだけではダメ

体を動かすにしてもどう動かすか、相手にとって「快」の動きで動かす・動かさせることが重要だが、それは1人1人「快」の状態が違うために非常に繊細なアプローチになる。
そのため本では全てのケースについて書ききれない。そうなると相手の皮膚の状態、筋肉の状態、関節の状態(滑り具合)などを手の平で感じたり、目で見抜く視覚が重要になる。

腕を動かす場合なら、単純に前後に屈曲・伸展、内転・外転、内旋・外旋をするだけでは不十分である。
肩関節の屈曲、伸展は、ただ単に前後に腕を動かすだけではあまり大きな動きにはならない。
屈曲していくと内転・内旋が生じるし、伸展では外転・外旋が生じる。
内旋・外旋の動きだけでは、肩甲骨の内転・外転はそれほど大きく動かない。
肩関節のいろいろな動きを組み合わせることで、スムーズで大きく動けるようになってくる。
外転はスタートの腕の位置、上げていく・挙上する方向に気をつける。
両側性で肩関節の外転を始めると動きの感覚を掴むのが難しいので、まずは片側性で行う。両側性はバランスをとる程度で考えてもよい。

動きの大きさには、こだわってはいけない。
あくまで相手が楽に「快」にできる範囲で行うこと。さらに呼吸もリズムとして入れていくことで、柔軟で弾力性のある、復元力のあるもの肩関節を動かす組織が変わってくる。

・股関節の動きが悪いケースの対応

股関節の動きが悪いケースの多くは、下肢の動かし方を間違っている。
しゃがむ・立つなど股関節のいろいろな動きをする前に、下肢の屈曲・伸展の動きのインプットを行っておくとその後の運動がやりやすくなる。
事前に下腿部の前面と後面に皮膚テーピングを貼っておくことで皮膚の緊張を軽減するのに有効である。

股関節の動きが悪い場合、ほとんど大殿筋が萎縮しているので、ターゲットは大殿筋になる。
そう考えると、しゃがむ-立ち上がる動作をやる時には、しゃがむ深さにこだわるよりも大殿筋をもっと刺激することを考えることの方が大切である。筋肉の働きを考えると、しゃがんだところから立ち上がると、地面に対して脚が垂直に戻る時は大殿筋よりもハムストリングスの方が働く。

大殿筋はそこからもう少し伸展(過伸展)させた時に働く。
大殿筋を刺激するという目的に合ったやり方でスクワットを行えば、深くしゃがめなくても大殿筋を膨らませることができる。

・何気ない動作でどのポジションが一番楽かを考える

日頃から何気ない動作をする時に、決まった形に騙されないで違うやり方はないかを常に考えたり、適切なポジションをとる練習をしておくことである。
それはクライアントがどこかの不調を訴えてきた時に、問題の原因を見つける時のベースになる。ベースはたくさん作っておくべきである。
そのためには、日頃自分が何気なくやっている動作にもっと気を配る必要がある。そういったことに、いくつ気付けるか日頃から心がけていきたいと思う。

今回の個人教授でさらに皮膚・筋膜・筋肉のつながりについての理解も深まったように感じますし、アプローチでは腕や脚の動かし方に問題があり、それがもう一息改善が見られない原因だったと気づくことができました。

今回修正していただいたことを踏まえてさっそく現場で実践し更に良いものをクライアントさんに提供していきたいと思います。