定例勉強会の今回のテーマは「ゴルファーのためのコンディショニング」
トレーニングを指導している方の中にはゴルフ愛好家もいるが、多くが腰や股関節、膝の痛みを抱えながらプレイしている。
そういった方でも気持ち良くゴルフがプレイできるように動きやすい体にするためのトレーニングの考え方やスイングの体の使い方について学んだ。
・関節可動域に制限があるケース
股関節に可動域制限があり普通にスイングがすることが難しい方がボールを飛ばせるようにするにはどのように体の使えばいいのかを考えていった。
ボールを遠くへ飛ばすには速く振る、スイングの軌道を大きくするという2つのやり方がある。
スピードはその人が持っている速筋線維(白身)が関係するので年齢、身体の状態から考えてみると難しいが、スイングの軌道を大きくするやり方であれば年齢や股関節の可動域に制限があってもパワーを上げることができる。
それには伸張反射を利用するが現在のスイングを見てみると肩周りが硬いため左腕の動きが小さく、テイクバックした時に背中、肩、上腕が引っ張られるような感じがなく、腕の力だけでクラブを振ってしまっていた。
スイングの軌道を大きくというとテイクバックでグリップの位置を高くして縦振りをイメージしていましたが、肩の硬さを考えるとそれには無理がある。
高くするのが難しければやりやすいところでやればいい、重要なのは背中、肩、上腕、前腕がクラブで引っ張られること。
横振りでもはいいのでそういう発想でやればスイング動作は気持ち良くやれるはず。
気持ち良い動きで等速では動かない。自然とクラブのヘッドが加速される。
そして気持ち良くスイングすることで肩・背中・腰の筋肉は柔らかくなっていき、スイングがさらに大きくなり、ボールももっと飛ぶようになることが期待できる。
・スイング動作の見方
その他にもスイング動作の見方の勉強のためにいろいろな方のスイングのチェックをした。
ゴルフをすると翌日に太ももの前に筋肉痛が出るというケースではスイング動作に問題が見つかった。
腰や股関節を痛めたことでかばってスイングするようになってスイングの際に腕・体幹・下半身がバラバラで連動した動きができていなかった。
ボールにミートする場面で伸び上がるようにスイングする動きが見られた。それが太ももの前に筋肉痛が出る原因だった。
スイング動作を改善するにはテイクバックの時の下半身、体幹、腕はどうなるのかイメージできるようにすること、ミートポイントで腕が曲がってしまうので最後のところで伸ばすよう繰り返すということになってくる。
短いクラブのスイングはうまくいくが、ドライバーは力を入れても飛ばないというケースではテイクバックの時に両腕を曲げてしまう癖があった。
テイクバックで腕が曲がるのは問題ありませんが、曲げる動きを入れてしまうと力が抜いてしまい、伸張反射も使えないので速く振ることができない。
改善策としてはスイングの音を聞くこと。
音が鳴るところがミートポイント、そして音の種類は一瞬で切れるような音がするのか長い音がしてしまうのか聞きながらスイング動作を行い良いイメージを掴んでいく。
その他にも力を抜く方が速く振れるということを相手に理解してもらうためのスイング動作の段階的な進め方や道具を利用、声かけなどいろいろなものをアドバイスいただいたがが指導の引き出しの多さが全然違うなと感じた。
・手技の再修正
他には日頃の指導で行っている体の緊張を緩めるアプローチのテクニックの修正もしていただいた。
上肢から肩甲骨を緩めるアプローチはいろんな方に行ってテクニックのレベルアップをしているところだが、手首から前腕までは緩みが見られていますが肘から肩、肩甲骨ではイメージしたような緩みが見られずやり方に問題があるのだろうと思っていた。
改めて先生の手技を受けてみると強引に持っていこうという感じがなく、腕が行こうとする方向についてくる感じだった。
早く緩めようと焦っていたところもあるので我慢して小さな範囲で何度も繰り返すなどアプローチの方法を修正してみようと思う。
動作の見方は実際に動きを見て、どのように見えるのか、見えている景色を教わることで動きの見方や見え方も変わってきます。
今回教わったことを自分の指導に活かし、良い結果に導いて行けるように努めていきたいと思う。