股関節が痛い。レントゲンを撮ったら関節の隙間がない。運動で痛みを改善するには何をすればいい?

最近多いのが股関節の痛みに関する相談です。
痛みがあるので病院でレントゲンを撮ってもらったところ関節の隙間がなくなってしまっているが緊急に手術を必要とするわけではないのでストレッチや筋トレなどの運動を行うように言われたが痛くてできないので何か良い運動はないか?というものです。

トレーニングで痛みを治すことはできません。
できることは元々の状態、ヒトの本来の自然な状態を取り戻すことです。

相談に来る人のほとんどは生まれつき股関節が悪いのではなく、年齢を重ねていくうちに痛みが起きたというものです。

ということは、長年の動作の癖によって痛みが起きた可能性が高いということです。
実際、相談に来る人で両方の股関節が同時に痛くなったという人はいません。
大抵片側が痛くなり、痛みが出る方をかばって反対も痛くなったというものです。

立ち姿勢を見ても痛みの出る方の足の方に体重が多くかかっている、脚がO脚やX脚のように捻じれているといった姿勢が崩れています。

股関節以外を見ても上半身と下半身の繋ぎめである股関節の動きが悪いので腰の筋肉も緊張して硬くなっている、肩甲骨周囲、背中の筋肉も硬い、首や肩にも緊張が見られるなど全身の筋肉に緊張が見られます。

股関節に一番大きな問題が起きていますが、全身が崩れていますので全身の緊張をゆるめることがトレーニングの目的になってきます。

まずは肩甲骨が十分に動くように肩甲骨周囲の緊張をゆるめる。
肩を上下に動かしたり、肩甲骨を閉じたり開いたり、腕を挙げて斜めに開く・閉じる動きをする。
腕を回しても肩に引っかかりを感じないようにするなど。

次に骨盤周囲の筋肉の緊張をゆるめる。
股関節の噛み合わせは骨盤と大腿骨が向かい合っています。
骨盤の向きの捻じれがあると股関節の動きへの影響も大きくなります。
特に仙腸関節の動きを取り戻すことは重要です。
仙腸関節の動きを取り戻すことはそれだけではありません。
腰(腰椎)と骨盤(仙骨)の動きも改善され腰の緊張をゆるめることにも繋がります。
これはバランスディスクを使って行うと動きが硬い人でも楽に行うことができます。
その後に前屈で背骨を伸ばしておくと上半身の緊張をかなりゆるみます。

股関節へのアプローチはまずお尻の筋肉の緊張をゆるめることからです。
股関節の動きが悪い人はお尻の筋肉が萎んで硬くなってしまっています。
いきなり動かしてもあまりスムーズには動きません。
前回書いたよう道具を使ってお尻の筋肉をさすって筋肉の膨らみ、弾力性をある程度取り戻しておくと動かしやすさが随分違ってきます。

股関節の運動は曲げる・伸ばす、閉じる・開く、内捻り・外捻りの6つの動きになります。
股関節に問題がない人は脚の方を動かしてこれらの動きをしても問題なくやれますが痛みがある人は脚の方を動かすと動かしにくさや痛みを感じます。

そういう場合、脚ではなく骨盤の方を動かすようにしてみます。
こちらのやり方だとほとんどの人が痛みなく動かせます。
四つ這い、膝立ち、立った状態でという風に体勢を変えて行えばかなりの回数動かすことができます。
最初は動きが悪くても段階的にやっていけば立っても痛みなく動かせる範囲が広がります。

さらに関節の隙間を広げるイメージで足首に重りを着けて振り子のようにブラブラ振るような運動をしてみると縮んで硬くなっている筋肉が重りによって自然に伸ばされるので無理にストレッチングで伸ばすよりも気持ち良く筋肉の緊張を解くことができます。
痛みがあったり隙間がないという人にやってもらいますが、ほとんどの人は気持ち良い、筋肉の緊張が解れて動かしやすくなると言います。

こういった運動で全身の緊張をゆるめてみて、改めて立ち姿勢を見てみると姿勢の崩れや脚の捻じれの改善が見られ、リラックスしてスッと立つ感じが出てきます。

歩いたり、イスの座る立ち上がる、階段の昇り降りといった動作での体の使い方のトレーニングも行っておくと痛みの軽減・改善が見られます。

あとは定期的に崩れを直し、捻じれのない自然な立ち方や日常生活動作のやり方を脳にインプットしていくと痛いということを少しずつ忘れていき、普段の生活で痛みを気にすることがかなり少なくなっていきます。

緊急に手術が必要な場合は別ですが、運動を勧められた場合にはこういった考え方が参考になると思います。