年配の方から相談されるお悩みで多いのは「姿勢を良くしたい」、「いつまでも自分の脚で元気に歩きたい」というものです。
姿勢については、現代の人に多いのがずっと座りっぱなしで長時間いることです。
そうすると脊柱起立筋が弱ってしまい背中が丸くなってしまいます。
脊柱起立筋は上体を起こす筋肉で遅筋線維(赤身)が多く、日常生活の中で重力に対して立ったり、立って何かをして自然に使っていれば衰えることもないのですが、そういったことをしなくなってきているために衰えにくい遅筋線維まで弱ってしまっています。
そういったことが原因で背中が丸くなってしまっている人の場合、脳に脊柱起立筋をきちんと使う感覚を思い出させるための起き上がり運動を行います。
はじめは使っている感覚がよくわからないという人でも何度も繰り返していると徐々に感覚が掴めてきます。
それからもう一度立ってみると背中が自然と伸びて楽に立てるようになります。
歩くことについては、立ち姿勢が良くなるだけでも歩きは楽にスムーズにできるようになりますが、片足支持や同側の手脚を意識して歩く練習を繰り返すことでさらに脚の余計な力を使わなくても進めるようになり長い時間歩いても疲れなくなってきます。
今の体は普段の生活の中で使い続けた結果出来上がったものです。
それが満足のいくものでなければ日常生活の中での体の使い方、動作の癖を修正することです。