もっと楽に、いい加減に、適当にやればいい

スイング、スローイング、ランニングといったパフォーマンスについて相談に来る人の多くが動作に問題がある人です。

動きが悪い人によく見られるのはもっと大きな力を出そうとして余計な力が入ってしまう、力んでしまうというものです。
そういった人には「もっと楽に」ということを伝えますが、多くの人は楽にというと力を抜いてしまいます。
力を抜いてしまえば大きな力が出るはずがありませんからパフォーマンスがアップすることはありません。

楽、いい加減というのは、気を抜く、手を抜くということではなく、最小のエネルギーで最大の仕事をすること。余分な力やエネルギーを使わない、無駄なことをしないことです。
最も効率良く動く、要領よくやるということです。

よく「力を入れていないのに楽に振ったら、投げたら、走ったら結果が良かった」というようなことがありますが、それは動作がスムーズに行われ、タイミング良く力が発揮されたということです。
無駄な力を使わずに効率の良いスイング、スローイング、ランニングが出来たということです。

トップレベルのアスリートのスイング、スローイング、ランニング動作を見てみると流れるようで美しい動きですが、パフォーマンスが悪い人の動きは動きに流れがなく、止まっているところが見られたり、ぎくしゃくした動きで流れるような感じ、華麗さといったものがありません。

一般の方の場合は立つ、歩く、しゃがんで立ち上がる、階段の昇り降りといった日常生活動作ですが、そういったものが辛い、疲れる、しんどいという人の多くは一生懸命頑張っていたり、筋力に頼るような動作のやり方でやっているからそう感じてしまっています。 動作の手順、体の使い方を見直してみると楽に、スムーズにやれるようになり何度か繰り返しても疲れなくなります。

動きは動いているということで止まっていることを指す言葉ではありません。
動いている時はリラックスできて、楽に動作できるものです。

動作は頑張ってやるものではありません。
頑張れば緊張し、力むのは自然なことです。
頑張って力が抜けない、大きな力が出ないと結果に嘘はないということです。