マラソンのタイムを縮めたいならストライドを伸ばす

市民ランナーの方のトレーニングを見ていますが、1週間、1ヶ月でたくさんの距離を走り込んだり、タイムを縮めるために目指すタイムの1kmの平均ラップで走り続けるような練習をしてもほとんど速くなることはありません。

ランニングスピードはピッチ×ストライドで決まるわけですからピッチかストライドのどちらかが今より上げらないとランニングスピードが上がることはありません。

マラソンのピッチは1秒で3歩のリズムですからそれほど速い脚の回転は必要ありません。
そうなるとランニングスピードを上げるには“ストライド”を伸ばす、同じリズム感でいながら1歩ずつちょっと前に進めるようにしていきたいということです。

そのために肝心なのは「空中を向こうに跳ぶこと」、「踵を大きく回すこと」です。

ストライドというと脚の前後の開脚の大きさだと勘違いされますが、ストライドは「体の移動距離」です。いくら脚を大きく前後に開いたところで体は前に進みません。
普通の人は地面に片足が着いている時に前に行こうとして地面を蹴ったりしますが前に行けません。
脚を一生懸命動かしても、地面を後ろに蹴っても肝心な体は進みません。
体が前に進む時は空中に浮いている必要があります。
浮かないと進まないからです。

実際のトレーニングでは軽いジョギングをしながらちょっとでも体が浮いている感じがあるかを確認するようなことをします。
その浮いている感じが“弾み”です。
弾みというと意識的に弾もうとして走る人もいますが、そういうことをやるとすぐに疲れてしまって長くは走り続けられません。
弾みは自然に生まれるもので意識的にやる必要はありません。

浮く感覚が掴めてきたら自分が「前に進もう」と思うだけで体はちょっと前に進めるようになります。

次に重要なのが踵の高さです。脚を一生懸命前に出して走るピッチ走法と呼ばれるような走り方をしている人は体の後ろ側で踵がそれほど高く上がりません。
ところが、トップレベルの選手を見てみるとスプリンターに限らず長距離、マラソンの選手でも踵がお尻を叩くくらい上がっています。

実際の指導でも踵でお尻を叩くようなこともやりますが脚を一生懸命前に出さなくても前に進みます。
その時にも一瞬宙に浮いていることを感じ、浮いている時に「前に行こう」という気持ちを持つだけでストライドが広がり、同じ距離を少ない歩数で行けるようになったり、同じ歩数でも遠くへ行けるようになります。

走る練習をしているのになかなかタイムが縮まらないという方はストライドを伸ばすようなトレーニングを入れてみることです。

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