魚住方式のトレーニングの見直しのために大阪へ行ってきました。
先生に岡山まで来ていただいてクライアントさんを指導していただくのを見て自分の指導を見直すのも勉強になりますが、日頃の自分の指導の見直しをすることも良い勉強です。
今回は今までよりもさらに細かな技術の見直しをしました。
・何かできることを考える
脳の病気などで何かの動きがやりにくいというケースがある場合、指導する側も対象者も「こうだからできない」と思ってしていない、してなかったことの方が多くあります。
そこで何もしないのではなく、発想を変えて“何かできること”を考える必要があります。
患側を動かすことは難しいなら健側重視で動かしていく(片側の一側性の運動は逆側の筋力アップをもたらすということも言われています)、患側は「こういう動きはできる」、「こうは動かせる」というように体の認識という手段を使うことができます。
ハンディキャップがある人に対しては「こういう事はできるのではないか」、「このようにすればできるのではないか」という発想を提示してあげるということが大切です。
例えば何か道具を使ってみたり、やりやすくなるようなやり方を考えてみたりして相手の脳を刺激して“動いている”ということを感じさせたり気づかせるためのアイデアや発想が自分の中で生み出せるかということことも今後は必要になってくるということを強く感じました。
・動かしにくいなら動きやすくしてから
相手を誘導したりサポートして何かの動きをやろうとした時にその動きがやりにくいというケースがよくあります。
動きにくい状態で運動をしても良い効果は期待できません。
そういったケースでは動かしやすくするために何かをしないといけません。
例えば全身の緊張を取るために皮膚テーピングを使ってみたりマッサージローラーを使ってスタートするということも考えられます。
そういったことがウォーミングアップにもなってくるということです。
その皮膚テーピングも長さや幅、強さなどが変われば反応も違います。
先生がやっていることをコピーするのではなく、自分の感覚の中でフィットしたものにしていくということも今後の課題です。
そのためには自分でいろいろ試してみたり、対象者に対してもいつも同じことをするのではなく、毎回少しずつ変えてみながら自分なりに良い感覚を掴んでいくようにしなければいけません。
動かしやすい状態で体を動かすことは気持ちも良いですし、良い加減の運動をしても筋肉の膨らみや弾力が違ってきます。
・誘導、サポート、ポジショニング
“もう一息”と自分が感じているケースは指導がうまくいっていませんでした。
特に誘導、サポート、ポジショニングです。基本は“快”ですが、対その人となるとその人を見ていろいろ気づけるかどうかが重要です。
運動のスタートのポジションが本当にその人にとって楽なのか、姿勢や足を置く位置にも配慮する必要があります。
そういったところを見直して改めて肩の上下の運動や腕を前後に振ったり、上に挙げる運動、膝の噛み合わせを良くして脚を綺麗に伸ばせるようにする運動をしてみると筋肉の緩み方や膨らみ方、弾力の出方が全然違いますし、立ち姿勢の違いもよくわかります。
今年は人を触る技術、動かす技術のレベルをアップさせていくということで実践練習が多いのであっという間に時間が経っていきましたが、非常に実りのある学びでした。