#126 エクササイズの考え方について学んできました ③

今年最後の定例勉強会のテーマは「エクササイズの考察-問題点とその改善」

現場で指導している私たちにとって一番必要で役に立つテーマです。

例えば足首が硬くて深くしゃがむことができない人をしゃがめるようにしたいとを考えた時にどのようにしてできるようにするかをまず考えてしまいますが、その前にとってしゃがむという必要性は何なのかを考えてみる必要があります。
スプリンターやマラソンといった人の場合、足首が柔らかい方がエネルギー消費が多くなり、足首が硬く動かせない方がランにおいては有効だと考えられます。
柔軟性、可動性を求める時にもその人の目的があり、誰でもとにかく柔らかければ良いというわけではないということを考える必要があります。

アプローチにしても足首が硬いというと“足首”という点に目が行ってしまいますが視野をもっと広くして全身を見る必要があります。
背中や腰の筋肉が張っていればお尻を下げにくくなります。
脚全体で見ても足首が硬いとなると膝や股関節の周囲の筋肉が緊張していることも考えられます。
ようは自然体できちんと立てているのかそこを見落としてはいけないということです。

自然体から崩れてしまっている場合、筋肉の緊張を取るためにどこにアプローチするのかを考えないといけませんが、アプローチがたった1つではいけません。
たった1つしかないとそれで思ったような結果が見られない時に他の手立てがありません。そういった意味でもアプローチの方法をできるだけ多く持っておく必要があります。

どこかの動きが硬い、悪いとなるとまず思い浮かぶのが筋肉が硬くなっている、そしてそれを解除するためにその筋肉にアプローチするという方法ですが、筋肉にアプローチする方法が一番効率の悪い方法です。
体の表面には皮膚がありその下には筋膜があります。筋肉は一番奥にあります。
皮膚や筋膜に余裕がないのに一番奥にある筋肉に緩みがあるということは考えにくいことです。
そうすると皮膚や筋膜にアプローチすることも考えられますし、骨や関節にアプローチするという方法も考えられます。
今回は皮膚テーピングやマッサージローラーを使ったアプローチ、股関節・膝・足関節を連動を使ったアプローチを行いましたが、足首やふくらはぎの筋肉といった部分以外のアプローチでしゃがみやすさが変わりました。

姿勢が悪い人を自然な良い姿勢に戻していく際に脳を刺激するという考え方も教わりました。
捻じれた姿勢から本来の状態に戻した時に違和感が出るということがよくありますが、まずはその違和感を認識させ、そこから違和感を消していく指導をしていく必要があります。そのように進めていくと無理なく姿勢を整えることもできますし、すぐに崩れた姿勢に戻りにくくなります。

肩の痛みのケースでは腕を動かして肩甲骨と上腕骨の滑りを取り戻そうとしてうまくいかない時には上肢を固定して肩や肩甲骨の方を動かす四つ這いでのアプローチを行うと肩や肩甲骨の動きが良くなりました。
四つ這いは肩だけでなく股関節にもアプローチすることができ、動きが良くなるとしゃがみやすくなりました。

肩や腰を痛めないように楽に寝ている人を起こすケースでは、手の使い方と体重移動を少し変えるだけで腕や腰の力を使うことなく起こすことができました。

巷でよく見かける身体操作のトレーニングについてどう考えるか、どのように動きを見るのかということをやっていきましたが、多くのものは何の目的があってそういうことをやるのかということがよくわかりません。
エクササイズを見ただけでそれを否定することはできませんが、トレーニングは目的があって方法がありますから、それが合致しておかなくてはいけません。
そういう目でエクササイズを見る、考える必要があります。
例えばベンチプレスはベンチに仰向けに寝てバーを押す運動でスクワットはしゃがんで立つ運動、そしてそのやり方はその人の目的によって変わってくる、それがバリエーションということになってきます。

動きにしてもちょっとした動きの見方をアドバイスしていただいてエクササイズや運動を見てみると言っていることと実際が全然違っているということがよくわかります。
やっている方がそういうことをきちんとわからずやっているわけですから素人の人がそれを見て適切が不適切かを判断することは難しいことです。
人に指導する立場にある人は体はどう動く、動かせるのかをきちんと理解して指導することが大事であると改めて感じました。

今年は勉強会だけでなく個人教授、さらには先生の指導を見る勉強と中身の濃い学びができた1年でした。
それでも見立てを立てる、動きを見る目、動きの誘導など毎年課題が出てきます。
今年よりも更にレベルアップできるよう来年もしっかり学んでいきたいと思います。

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