ゴルフやマラソンといったスポーツのパフォーマンスをアップさせるのためのトレーニングの相談もよく来ます。
特に多いのが「体幹が弱いのですが体幹を強くするにはどんなトレーニングをしたらいいですか?」といったものです。
そもそも体幹が弱ければ立っていることさえ難しいはずですが、体幹が弱いと言う人で立てないような人はいません。
体幹が弱いのではなく、スイングや走る動作の中で体幹がうまく使えていないだけです。
ゴルフのスイングの際に構えた時、走っている時の姿勢で体幹の筋肉を緊張させて固めるようなアドバイスをするようなケースがよく見られますが、体幹を固めてしまうと手脚の動きはぎこちなくなってしまいます。
体幹から動きが始まるのにその部分を固めて動かないようにするわけですからそのようになるのも自然なことです。
体幹は固めるのではなく、「保持する」だけです。
最近は呼吸を使って体幹を保持する感覚を掴んでもらうようなトレーニングや体幹を保持した状態で手脚を動かすようなトレーニングをしていますが、それをするとほとんどの人が体幹を保持するためにそれほど強い緊張、大きな筋力は必要ないということ、体幹が安定した状態で手脚を動かすと安定して動かせる、脱力した感じで動かせるということがわかってもらえます。
体幹をきちんと保持した状態でスイング動作をしてみると楽にスムーズに振っているのに力を入れている時よりも速く振れるようになります。
走ってみても腕は楽に振れ、脚も軽い感じで動かせるので力を入れずに楽に走っているのにいろんなことを意識している時よりも体がどんどん進むようになります。
いろんな場面で「体幹が強い、弱い」ということが言われますが、そもそもどういった体幹の強さのことを言っているのかよくわからないというのがほとんどです。
多くの人の場合、体幹が弱いのではなく体幹と手脚を繋げて動かせていない、そのやり方がわかっていないだけのことで鍛えるようなトレーニングをしなくても体の使い方を改めて覚え直しすることで動作の問題も解消されます。