筋力に頼るから筋力がないことに悩まされる

年配の方から長い時間歩くと脚が疲れる、椅子から立ち上がるのがしんどい、階段を昇ると脚が疲れるので「どんな筋トレをしたらいいか?」とよく尋ねられます。
テレビなどでも「◯◯ができない、やりにくい、疲れるのは加齢から来る衰えで筋肉が弱くなっているからです。それを改善するために弱くなった部分を鍛える筋トレを毎日◯回×◯セットやりましょう。」というようなことが言われます。

確かに筋肉の量が減ってしまえば発揮できる力は低下しますから、筋肉を鍛えて筋肉の量を減らさないようにするというのは理屈としては正しいですが、実際に年配の方に筋肉を鍛えるようなトレーニングをさせても1回はできたとしても、期待できる効果よりも、1回もできなくなるような限界までやる苦しさや筋肉痛の辛さの方が上回ってしまうのでなかなか継続できる人はほとんどいません。
最終的にはウォーキングで脚の筋肉を鍛えようとしますが、普通に立って歩けるような人にとってウォーキングは最大筋力の10%程度の強度の運動にしかなりませんので脚の筋肉が付くどころか余計に細くなってしまいます。
いつまで経っても目的は達成できないということになってしまいます。

問題は全てを「筋力」でしか見ていないから◯◯ができない=筋肉の減少、筋力低下→筋肉を付けるために筋トレというような発想になってしまうのです。
視点を変えて、“筋力に頼らない歩き方、立ち上がり方、階段の昇り方”というものをやってみれば大きな筋肉がなくても筋トレをしなくても歩く、立ち上がる、階段を昇ることができます。
実際、年配の方に「体の使い方のトレーニング」でこういった動作を身につけてもらうと楽にできるようになります。
それだけでなく筋肉も柔らかくなり、膨らみ、弾力性が出てきます。

体を動かすのは筋力だけではありません。
反射や反動などいろいろあります。
筋肉、筋力だけで考えてしまうと行き詰まってしまうものでも、視点を変えてみればやり方のバリエーションはたくさんあるものです。