関節の可動域制限、筋力低下といった理由から歩きがスムーズにできない方にスムーズな歩き方にするための体の使い方のトレーニングをしていますが、こういった方に多く見られるのが、転倒するのが怖いので体を真っ直ぐに立てて脚を一生懸命前に出すような歩き方です。
重心が後ろだと体が前に倒れないから脚を前に出す必要がありません。
だから脚は自分で意識して前に出さないといけなくなります。
そうするも脚を前に出す度に無駄なエネルギーを使い筋肉が疲れてしまって長く歩くことができません。
長く歩いた翌日は筋肉痛が出てしまったり、膝やふくらはぎ、足の裏といったところが痛くなるというようなことも起きてしまいます。
それでも歩くイメージを変えてみることで、そういった方でも「以前よりも疲れないで長く歩けるようになった」、「スムーズで綺麗な歩き姿勢で歩けるようになった」、「翌日の脚の筋肉痛がなくなった」、「膝の周り筋肉が柔らかくなってきた気がする」という感想をいただいています。
長く歩いても疲れない、筋肉痛が出ない、脚のどこかに痛みが出ないような歩きをするためには脚は動かすのではなく、“勝手に動く”という感覚が大切です。
それが「重心移動」、「体を移動させること」です。
脚を前に出しても体はなかなか前に進みませんが、体を前に進めると転倒しないように反射的に脚が前に出ます。
体の移動を止めないで目的地に向かってどんどん進め続けると脚は勝手についてくるような感覚になります。
反射的に脚が出る時ので脚のどこかの筋肉を意識的に使うわけではないので筋肉も疲労しにくくなり、意識して前に出す歩き方よりも長く歩き続けることができるようになります。
腕振りを使うとさらに体を前に進めるのが楽になります。
スタミナを付ける、筋肉を付けるためのウォーキングというと頑張って辛く苦しいことを何十分もやらないといけないイメージですが、今あるスタミナ、筋肉の持久力をできるだけ長持ちさせるという考え方もあるということです。