「体幹が強くなれば美しいランニングフォームで走れるようになる」、「体幹が強くなると最後までランニングスピードを維持できる」というのを信じて体幹を固めるトレーニングをやっている市民ランナーは多いですが、良い姿勢を保持するために体幹は使われますが、良い姿勢を保持するために必要なのは固めることではなく「緊張のバランス」です。
また、ランニングでは体は動いているのにトレーニングでは体を固めるようなことをして“動きのパフォーマンス”が良くなるということはまずありません。
固めて速く走れるようになるなら普段デスクワークで長時間同じ姿勢で体を固めている人は速く走れるはずですが、実際にそういう人に走ってもらってみても手脚だけ動かすので動きがぎこちなく、ランニング姿勢も良くありません。
そういう走り方では当然スピード感もありません。
手脚は体幹から動かす、体幹で動かすというイメージが大切です。
腕だけで振ると硬く見える動きも胸や背中の筋肉も一緒に動くようになると腕の動きの柔軟性が高まってしなやかな動きに見えます。
脚に関してはトップレベルの選手は大きなお尻の筋肉をしていますし、腸腰筋も太いと言われています。
そういった筋肉も使われるような脚の動かし方をすると脚の動きもスムーズになります。
ランニング姿勢やフォームも良くなり、スピード感も出てきます。
たまたま速く走れる人、強いチームがそういうことをやっていたということはあっても良い動きをすれば自然にそうなるのにわざわざそんな固めるようなトレーニングをしても良い結果は見られないということです。