「歩いているとだんだん膝が痛くなってくるんです。」

ランニングをしている人で膝の痛みに悩んでいる人は多いですが、普通に歩いているだけなのに膝が痛くなると悩んでいる人もたくさんいます。

一般的には歩いていて膝が痛くなるのは「太ももの筋力が弱い」、「筋肉が硬い」などいろいろ言われますが、基本的には“歩き方”の問題です。
「膝が痛くなるように歩いている」からです。

歩いていて両膝が痛くなるというケースはほとんどなく、片側の膝だけが痛いということがほとんどです。
それは歩いている時の左右の足への体重のかけ方に癖があり両方に均等に50%ずつかけられていない、どちらかに多くかけてしまっているからです。

これは足音を聞いてみればわかりますが膝が痛いという人は左右の足の着地の時の音の大きさが違います。
大きな音が鳴る方は体重が乗っている割合が多く、音が小さい方はその割合が少ない方です。
痛くなるのはだいたい大きな音が鳴る方です。
(小さい方の時もありますがそれは痛い方の膝をかばっているからということもあります。)

そういう着地の癖がついてしまうのは歩くということのイメージの勘違いです。
歩くというと足で地面を蹴って前に進んでいくイメージを持っているという人が多いですが、その一生懸命脚を動かして足で地面を蹴って歩くことが着地の癖、膝が痛くなってしまう原因です。

先日相談に来たケースでは、足で地面を蹴って自分で脚を前に振り出して歩き、痛みの出る側は膝がピンと伸び、正面から見ても横から見ても脚を棒のように動かして着地していました。
そんな足の着き方をすると着地の衝撃が膝に集中します。
着地の衝撃は体重の3〜5倍ですから、そんな歩き方をしていると膝にストレスが集中し限界を超えたら痛みが出てしまいます。

ということは痛みを改善するには両方の着地の体重のかけ方を均等にする、着地の衝撃を膝だけに集中させないように脚全体や体幹に分散するようにすれば良いということになります。

そのためのポイントの1つが「脚を一生懸命動かさない」ことです。
脚を自分で動かすと着地の時に体の前に着いてしまいつっかえ棒のような形になります。
そうすると着地の衝撃が膝に集中するだけでなくブレーキがかかってしまうためにスムーズに歩けません。

大切なのは「重心を前に移動させて脚が勝手に動く感覚」です。
立っている状態から体を前に倒していくと倒れてしまわないように自然に脚が出てきます。
その時に自分で脚を前に動かしている感覚はありません。勝手に出てきます。
そのままずっと重心を前に移動させ続けていけば自然と歩きます。
そういう自然な歩き方だと着地のバランスも良くなります。

もう1つが「歩いている時の膝、足首はぶらぶらの状態にする」ことです。
膝から下が力が抜けてぶらぶらの状態だと脚を前に出すと同じように前に振り出されますが、着地の時には振り戻されて地面に足裏全体で接地するようになります。
そうすると着地の衝撃が膝ではなく、体幹や脚全体にうまく分散できるようになります。

こういったポイントを押さえながら歩き方を修正してみると膝の痛みも出なくなりました。
歩きもスムーズになって楽々前に進むようになり、脚が軽くなったようでした。

言葉で説明すると難しそうですが、ようはリラックスしてスムーズな効率の良い体の動かし方で歩けば膝が痛くなるようなことはないということです。

歩くと体のどこかが痛くなる時は歩き方を見直してみることが大事です。

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