体が硬い人が柔らかくするためにストレッチングをするというのが当たり前のように言われます。
ストレッチングは特別な道具も必要ないので誰でも簡単にできるものというイメージが強いですが、適切にやらないと全く効果が出ない、逆に硬くなってしまうこともあるかなり技術レベルが必要なものです。
ストレッチングをしているのに全然効果が出ないという人に聞いてみても、
・何に対して刺激を与えるのか(筋肉?腱?)
・ストレッチングのどれくらいかの負荷でやればいいのか?(どれくらいの強さで何秒くらいやるのか)
・筋肉がどこからどこまで付いているのか?
そういった基本的なことを理解しないまま、本に書いてある方法、ネットの動画を真似ているだけだったりします。
なのでもっと伸ばした方が良いのではないかと勘違いして無理に伸ばしすぎた結果、体のどこかが痛くなってしまうということもよくあります。
股関節の可動性の制限の原因が筋肉の硬さなら、筋肉の緊張を緩めてあげれば済む話です。
今は筋肉を緩める方法も硬い筋肉に直接アプローチしなくても皮膚・筋膜・関節といったものを刺激することで緩めることができます。
ストレッチングで無理に伸ばし過ぎた結果、逆に筋肉が緊張して硬くなっていたので関節にアプローチしてみると簡単に筋肉の緊張も緩み股関節の動きも良くなりました。
最初は曲げても痛みがありましたが動かしても痛みを感じなくなりました。
股関節の可動域を広げるにしても「何のために」、「どれくらいの可動域が必要なのか」をよく考える必要があると思います。
開脚前屈ができるくらいの柔らかさがないと日常生活で困るのかというと、そういうことはありません。
柔軟性、可動域を高めるにしても目的は必要です。
個人的には脚を伸ばしてきちんと立てる、しゃがんで立ち上がれる、歩ける、階段が昇り降りできればそんな大きな可動域は必要ないと思っていますので股関節の動きのスムーズさにポイントを置いて体操やエクササイズを行ないます。
一番下まで沈めるようになると股関節の痛みを気にすることなく日常生活動作ができるようになりました。
ストレッチングは手軽な運動のようで実は難しい運動です。
これだけいろいろな筋肉を緩める方法があるのですから、もっと簡単にできる自分に合ったものを探してみること、そして何でも柔らかければ良いという発想はやめて、どのくらいのものが必要なのか目的をよく考えてやるようにしましょう。