スクワットというと脚の筋肉を鍛えるくらいのイメージが一般的には強いですが、スクワット動作、特にしゃがむ動作がスムーズになるだけで歩きもスムーズになるので驚かれます。
一般的には歩きがスムーズにできないと脚の筋力が衰えてきたからと思っている人がたくさんいます。
なのでそういう考え方をする人は筋トレで筋肉を大きく強くして出力を上げて重い脚を少しでも楽に動かせるようにと頑張りますが、筋肉はすぐに大きく強くなるようなことはありません。
楽に筋肉を大きく強くすることもできませんし、止めてしまえばまた筋力が下がってしまいますから維持するのも大変です。
また、いくら脚の筋肉が強くなっても歩き方に問題があれば鍛えて強くした筋力も歩きを楽にすることには役に立ちません。
特に一般的によく見られる脚を一生懸命動かすような歩き方は脚の筋肉を使うので筋肉が疲労してしまいますから、そういった歩き方ではなかなか長く歩けるようにはなりません。
セッションでは関節の動きを意識してスクワット動作を行いますが、楽にしゃがんで立ち上がるために関節を適切な手順、動かし方で行うのがポイントです。
関節にかかる負荷は、歩くときには体重の3倍、イスから立ち上がるときに7倍、一番低い位置から立ち上がるときには10倍とも言われています。
楽に深くしゃがめるようになれば関節にも大きな負荷がかかります。
関節を強くするというと負荷をかけて強くするということを考えてしまいがちですが、そういう負荷がかかっても大丈夫な状態、いつもスムーズに動ける関節の状態にしていれば、歩くというのは深くしゃがんだときの3分の1のストレスしかかからないと考えることもできます。
だから歩く動作が自然と楽になります。
また、楽に深くしゃがむには姿勢も大切です。
姿勢が崩れている状態でしゃがもうとしても深く沈むことはできません。
楽に深くしゃがめるようにすると姿勢も整ってきます。
姿勢が整うと重心の位置が上がります。
高い位置にある重心を動かすための運動エネルギーは少なく抑えることもできます。
すると余計な力を使う必要もないので自然と楽に長く歩けるようになります。
筋トレで筋肉を強くしてとなると成果を感じるのに時間がかかりますが、こういうスクワットはやった直後に変化が現れます。
そしていつも楽にスムーズに歩いていれば良い状態が保てるので維持するのも簡単です。