「弾むように走ると膝を痛めてしまう」は本当か?

弾むように走ると膝への負担が大きい、エネルギーを無駄使いしてしまうからマラソンランナーには勧められないとよく言われますが、「弾もうとする」から膝を痛めたりエネルギーを無駄使いするだけの話です。
長距離やマラソンのトップレベルの選手の走っているところを写真に撮ってみると両足が地面から離れて跳んでいる瞬間が必ずあります。
ランニングスピードを高めるためには“弾み”を利用することは大切です。

ランニングスピードはピッチ×ストライドによって決まります。
マラソンの場合、それほど速いピッチは必要ありませんから、ランニングスピードを上げようとすればストライドを広げる必要がありますが、一般的なストライドのイメージは“前に行こう”と意識的にストライドを出そうとします。
前に大きく行こうとすれば跳び上がるような感じになりますが、そういう弾みをしようとすれば着地の時に膝に大きなストレスをかけてしまいます。

走るというのは両足が宙に浮いた状態から接地し、宙に浮いた時に重心を前に移動させていきます。
だから速く走るためには弾みを利用する必要があるのです。
その弾みのパワーの源は「地面からの反力」です。
地面に対して垂直に踏み込むとその反力によって斜め前方へ跳び上がるようになります。
その時の力の大きさは体重の4〜5倍と言われています。
一方でつま先で地面を蹴るような走り方だと地面から受ける反力の大きさは体重の0.8と言われています。
地面を自分で蹴って進もうとするのはあまり効率が良くないということです。

ランニング指導をしている人の多くは今まで長距離を走ったことのない人がほとんどですが、難しいことを言わなくても地面に対して足裏全体でフラットに着地する感覚を教えてジョギングをしてもらうと自然と弾み感が出ます。
その時に走っている人には“宙に浮いている”ことを感じ取る練習もしてもらいます。
それがわからないとスピードを上げることもできません。

弾む感覚が掴めてきたらそこから重心の移動距離を少しずつ増やしてスピードを上げていきます。
それは地面に足が着いた時ではなく、宙に浮いた時です。
そうすると少しずつストライドが伸びてスピードも上がってきます。

速く走るためには“弾み”は欠かせません。
間違った弾みをすると膝を痛めてしまいますが、適切に行えばストライドが伸びてスピードアップすることができます。

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