何かが長時間できない、やり辛いと感じるとすぐに筋肉の衰えだと単純に結びつけて考える人がいます。
たしかに年齢と共に筋肉は減っていきますが、筋肉を鍛えていないから衰えるのでしょうか?
日頃からその筋肉を使っていないことが一番の原因ではないでしょうか?
筋肉が大きくなるようなストレスを与えれば大きくなるので年齢に関係なく鍛えれば筋肉は大きくできますが、楽して筋肉を鍛えることはできません。
重いものがなくてもスロートレーニングのような方法を使えば自分の体一つでも筋肉を鍛えることはできますが、重いものでも体重くらいの重さでも筋肉を大きくするためには余裕を持って終わることは許されません。
力を全部出し切らないといけません。
そんなきついこと、辛いことをほとんど運動をしたことがない人が何ヶ月も続けられるでしょうか?
1回はなんとかできたとしてももう二度とやりたくないと思うのが普通です。
それなら考え方を変えてみてはどうでしょう。
筋肉に頼って立ったり歩いたりするから筋肉の強さがないと困るわけです。
力がないからもっと楽に、力に頼らないで立ったり歩いたりする体の使い方、動作のやり方を身につければいいのではないでしょうか。
やるべきは筋力トレーニングではなく、自分の体の重さを楽々動かす「体の使い方」のトレーニングです。
年配の方のトレーニングも見ていますが、日頃使っていないために硬くなっている筋肉を緩めて柔らかくしてから楽々イスから立ったり座るトレーニングをします。
大きな筋肉がなくても関節をスムーズに動かして動作すると筋肉に頼らなくても楽々立ったり座ったりができるようになります。
それだけでなく、スムーズに立ったり座ったりができるようになると立ち姿勢が良くなります。
立ち姿勢が良くなると歩き姿勢も良くなり歩きが楽に、軽くなって長時間歩いても疲れにくくなります。
そういうトレーニングを週に1回やるだけで姿勢が良くなってくると立っていても疲れを感じることがなくなっていますし、立ち姿勢が良くなることで歩くのも楽になり、1日の歩数も自然と増えています。
たったそれだけしかしていないのに筋肉が付いてきたと喜んでいる人もいます。
衰えたから鍛えるというのは間違いではありませんが、教科書通りにやることだけが正解とは限りません。
トレーニングは目的、体力レベルによってやり方をいろいろ工夫してみるともっと効率の良いやり方もあります。