高校生のレースを見ていて感じたのは「ランニング姿勢」です。
ランニング愛好家の中には「走るときには背筋を伸ばさないといけない」と思っている人が多いというのは感じていましたが、高校生の中距離、長距離のレースでも上体が起きすぎて上体が後ろに傾いて走っているような選手が大勢目につきました。
そういった選手はブレーキをかけながら走っているような感じでスピードに乗っていく、どんどん体が前に進んでいくような雰囲気がありません。
筋肉が疲労してしまうともうスピードが上がることはなく、速い選手にどんどん離されてしまっていました。
3,000m障害で留学生の選手が8分49秒で走り、県の国際記録と大会記録を更新しましたが、その選手の走りを見ていると綺麗なランニング姿勢です。
その時の上体は自然に軽く前傾しています。
脚を意識的に使うような走りは筋肉を余計に緊張させエネルギー効率を悪くしてしまい、大きな減速になってしまいます。
体を前に進めていけば脚は自然についてきますが意識的にやっている動作ではないので余計な力を使う必要がないのでエネルギー効率も良く最後までスピードが落ちる感じはありません。
ラスト1周の走りはとても2,000m以上走ってきた選手の走りには見えませんが、動きの余裕はエネルギー効率の良さに繋がっているのでしょう。
そういう意味でも長距離も見た目の良い姿勢を意識するよりも体がどんどん前に進んでいくスムーズな走りを身につける方が大切ではないかと感じます。