勉強のために大阪へ行ってきました。
今回のテーマは『自然体の考え方とその指導法』
何年も繰り返し学び続けているテーマです。
自然体の立ち姿勢とは?
姿勢の崩れが肩こり、腰痛・ひざ痛などいろいろな問題を引き起こしますが、立った時の姿勢の癖を見つけるには、自分の中に『自然体の立ち姿勢』のイメージがないと対象者の姿勢を見ても何もわかりません。
一般的な良い姿勢は壁に頭と背中とお尻をつけ、耳・肩・腰骨・くるぶしが一直線に並ぶようにと言われますが、そんな姿勢をすると胸や背中の筋肉は緊張し、反ったような姿勢になり腰の筋肉が緊張します。
そんな姿勢は長時間続くわけもありませんから、良い姿勢とは言えません。
この勉強会の中で出てくる『自然体』はどこにも余計な緊張がなく前から見ても後ろから見ても緊張が見えない、脚は真っ直ぐになります。
そのような立ち方をすると頭と背中・脚は壁についても「お尻」は壁の向こうにあるような立ち方になります。
そうすると自然とヒップアップした姿勢になります。
お尻が垂れていると悩んでいる人は多いですが、この姿勢の考え方で言えばお尻が垂れたのではなく、「お尻を垂らして立っている」からということになります。
そんな人がいくらお尻の筋肉を鍛えるトレーニングをしたところで根本的にはヒップアップは難しいということです。
どうして姿勢が崩れてしまうのか?
姿勢の崩れというとよく筋肉が緊張している部分と弛んでしまっている部分があると考えて筋トレで姿勢を整えようとします。
しかし、そのほとんどがうまくいきません。
それはそもそもの筋肉の状態の見方を勘違いしているからです。
姿勢の崩れは伸びて硬くなっている筋肉と伸びて硬くなっている筋肉によって起こっています。
つまり、どちらも筋肉は『緊張』しています。
それなのにさらに筋肉を緊張させる筋トレを行っても当然うまくいくはずがありません。
緊張によって崩れた姿勢を整えるには、『身体を緩める』ことです。
呼吸で体幹を緩める
呼吸は簡単に言えば『吐いて、吸う』だけですが、世の中には腹式呼吸、胸式呼吸などいろんなパターンがあります。
例えば、呼吸について書かれた本で「横隔膜」というのがよく出てきます。
一般の方でも知っているものですが、実際に呼吸をした時の横隔膜の動きをきちんと認識するのは運動指導者でもなかなか難しいことです。
それに、息を吸っても横隔膜に入るわけではなく、横隔膜の働きによって『肺』に入るわけですから、胸郭の拡張-収縮ができれば結果的にその奥にある横隔膜も動くのではないか、一般の方にとって吸うことと吐くこととどちらが難しいのか、ようはトレーニングする必要があるのかを考えて呼吸トレーニングを行いましたが、きちんと呼吸ができるようになることで得られる効果は呼吸が大きくなるだけではありません。
体幹の緊張が取れることで脊柱の動きが良くなったり胸郭が広がり姿勢が良くなります。
肩こり、首こりの改善にも効果的だと感じました。
体を伸ばすと体の捻じれも改善する
今回は体幹が捻じれてしまっているケースを質問として出しましたが、体幹が捻じれているとそれを真っ直ぐに戻そうとすることに一生懸命になってしまいますが、体を伸ばしたり肩甲骨の動きを良くするようなアプローチをしっかり時間をかけて行うと肋間・胸・背中・肩・腰といった筋肉も緩み体の捻じれも簡単に治りました。
これは腰痛の方へのアプローチにもかなり効果的だと感じました。
同じところを見ているつもりですがちょっと違っていたり、何気ないところに気を配れていない、そういうことが結果の違いに現れるなというのを感じました。