ちょっと腰が痛くなるとすぐに安静にしようとします。
競技のように激しく筋肉を使ったことで痛みが出たというのであれば安静も必要かもしれませんが、一般の人でそこまでの激しく筋肉を使っているような人はほとんどいません。
むしろ現代は体をほとんど動かすこともない、筋肉を使うようなこともほとんどありません。
腰から脚にかけて筋肉が突っ張るような痛みを感じるという相談がきました。
今までに経験したことのない強い張りだったので整体に行ったそうです。
そこで言われたのが「安静にして、ストレッチングで硬くなっている筋肉をよく解すように」だったそうです。
とりあえず安静にして、ストレッチングも言われたようにやっていたそうですがほとんど症状が改善しなかったということでした。
姿勢をチェックしてみると真っ直ぐ正面を向いて立っていることができていませんでした。
体が捻れていて、左右の肩や腰の高さが違っていました。
脚にも捻れが見られ、膝のお皿をきちんと正面に向けて立てていません。
こんな状態で安静にしたところで筋肉の張りが取れることもありませんし、ストレッチングできちんと筋肉を伸ばすこともできないでしょう。
だから症状が改善しなくても仕方ありません。
まずはウォーミングアップも兼ねて、
・手を横に挙げる
・片手を上に伸ばす
・前屈する
・体を反らす
・体を左右に倒す
・体を左右に捻る
・足踏みをする
といった簡単な体操を行いました。
たったこれだけですが、体を動かせば動かすほど全身の緊張が解れ、硬くなった筋肉が柔らかくなり突っ張るような痛みが軽くなりました。
そして体のバランスを整えるためにスクワットを行いました。
深さにこだわらず、両足の裏をきちんと着けたままでバランス良く、楽にしゃがんで立ち上がれる範囲で繰り返しました。
それなりの重さのダンベルを使って10回×3セット行いましたが、終わった頃には姿勢や体のバランスが良くなっただけでなく、筋肉を使ったことで体は温まり、血流も良くなって筋肉に弾力が戻ってきて腰から脚にかけての痛みは良くなってしまいました。
「嘘みたい」と驚いていましたが、不調を改善するには血液の循環を良くすることが大切です。
体を動かさないで硬くなった筋肉はストレッチングで伸ばすよりも筋肉を使った運動をする方が簡単に良い状態まで戻ってくれます。
ですから、普通に体を動かせば良くなるのは自然のことで、特別なことでもなんでもありません。
柔らかい筋肉にするには筋肉を使うこと、血流を良くすることが大切です。