医者さから「膝の軟骨が磨り減っています。安静にして電気を当てに来なさい。
痛みが治まったら太ももの筋肉を鍛えなさい。」と言われたが痛みがなかなか改善されないと相談に来られた方がいます。
筋肉の状態をチェックしてみると太ももの前の筋肉がパンパンに張っていました。
膝の痛みの原因太ももの筋力の低下ではなく、“太ももの筋肉の緊張度のバランスが崩れて脚が捻じれてしまって膝の関節がきちんと噛み合わなっていない、滑っていない”ことでした。
トレーニングでは毎回太ももの前の筋肉をゆるめて太もも全体の緊張度のバランスを取るトレーニングをしています。
筋肉がゆるむと伸ばせなかった膝がきちんと伸ばせるようになって膝の痛みが良くなっています。
先日のトレーニングでは太ももの前の筋肉の張りがずいぶん軽くなってきてご本人も調子が良くなっていることを実感されていました。
太ももの筋肉をゆるめて脚を真っ直ぐに伸ばせるようにして、今は身体のバランスを整えるため、姿勢を保持する体幹の強化も兼ねてスクワットを行いました。
スムーズな動作でスクワットをすると膝の痛みは全くありませんし、スクワットの後はさらに姿勢が良くなって脚が良い感じになった実感もあったようです。
さらに歩き方の修正も兼ねてウォーキングも行いました。
最初はバランスの悪い歩き方でしたが、体を前に進めていく感覚が掴めてくると歩き姿勢も良くなってスムーズに歩けるようになりました。
トレーニングが終わって膝の調子を尋ねてみると、「全然痛くないので膝が痛かったのをすっかり忘れていました。」と驚いていました。
膝が痛い人は太ももの前の筋肉が弱いと言われますが、硬くなった筋肉は縮む⇄膨らむ動きができません。だから出力が弱いだけで筋力が衰えているわけではありません。そんな状態の筋肉を鍛えても筋肉が付いて筋力がアップするどころか余計に硬くなる、捻じれた状態で膝の関節を動かせば関節にさらに大きなストレスをかけることになり、痛みが治るどころか余計に痛くなってしまいます。
本当に筋力が弱いのか筋肉が硬くなって適切に動けないから力が出ないのかそういったことをよく考える必要があります。