膝の痛みについての相談を受けることもありますが、多くの場合は骨に問題がないケースです。
そういった場合は筋肉のオーバーユース(使い過ぎ)が原因で痛みが起こっています。
先日も膝の痛みの相談を受けましたが、太ももを触ってみると大腿四頭筋が硬くなっていました。
中でも太ももの前(大腿直筋)と外側(外側広筋)が硬くなっていました。
今まで膝の痛みを改善するためにやってきたことを伺うと大腿四頭筋の強化でした。
筋肉を鍛えて強くすれば関節を保護してくれるようになって膝の痛みも良くなるだろうと思って一生懸命やっていたようです。
こういう風に考えて筋肉を鍛えて膝の痛みを改善しようとする人、させる人が多いですが、筋肉の使い過ぎが原因で膝に痛みが起こっているのにさらに筋肉を使っても良くなるどころかさらに悪くなるだけです。
だからいくら筋トレをやっても痛みは改善しません。
今回のケースでは足先の冷えもありました。
筋肉が硬くなり、関節の動きが悪くなって脚が捻じれてしまうことで血液やリンパの流れが悪くなり冷えが起こっているのだと思います。
筋肉の使い過ぎで痛みが起こっているケースでは“筋肉を緩める”ことが膝の痛みを改善するための効果的な方法になります。
大腿四頭筋を緩めて筋肉の緊張のバランスを整えると脚の捻じれもなくなり、立っても歩いても痛みを感じなくなりました。
筋肉を緩めて脚が真っ直ぐにすると血液やリンパの循環も良くなったのかそれだけで脚が温かくなってきたようです。
筋肉の使い過ぎで痛みが起こる場合はわざわざ辛い筋トレをやらなくても、緩めるだけで簡単に問題が解決することの方が多いです。
辛いことを頑張っているのに改善しないことほど効率の悪いことはありません。
何でも筋トレ、強化で解決しようとすることに無理があるということを理解することも大切なことだと思います。