腕立てや腹筋、スクワットをしてもスイングが速くなったり速いボールが投げられるようにはならない

野球をやっている子供を持つお父さんと投げると肘が痛くなる、バットスイングを速くするための筋トレについての話をする機会がありました。

最近では中学生くらいでも大きな身体をしているので筋肉、筋力が必要だということで腕立て伏せや腹筋、スクワットをやらせたりするそうです。

しかし、身長が止まっていない成長期の子供に筋トレをさせても骨が伸びるので筋肉は大きくなりにくいですし、筋肉が太くなったからといって速いボールが投げられたり、スイングが速くなるとは限りません。

どういうスローイングをやっているのか見せてもらうと手首のスナップを利かせてボールを指でしっかり押すような投げ方を指導され、リリースの瞬間に肘が痛くなるということでした。

手首をしっかり使ったり、ボールを押し込んだり、回転させるというのはよく言われますが、指先の力は数%しかボールのスピードに関係ありません。
そんなところを意識させるのはあまり効率の良い方法ではありません。

外でボールを投げることができなかったのでタオルを使ったシャドーピッチングでアドバイスしましたが、“ボールを投げようとする”とあまり良い音が鳴りません。

しかし、肩、肘の力を抜いたテイクバックから体幹の動きに腕がついてくるようなイメージで投げると良い音が鳴ります。

投げるための筋力は『投げる』ことです。
シャドーピッチングが投げるための全身トレーニングになります。
リラックスしてやれば腹筋、背筋のトレーニングにはなりますが、関節には無理がかからないので子供でも身体を痛める心配もありません。

バッティングでは、打ってもフライかボテボテのゴロばかりで勢いのある打球が飛ばないということでした。

スイングを見せてもらうと構えた時の足の向きと打ちにいく時の後ろ手の使い方に問題があるように感じました。

まず足の向きと体重をかける位置を修正してみると腰がスムーズに回るようになりました。

後ろ手は脇を締めて打つようにと言われているからなのでしょう、ヘッドが下がってボールの方へ向かっていきます。
そうなるとバットはボールの下に入ってしまうのでフライになったり、引っ掛けてゴロになってしまいます。

そこで脇は締めないで開けて構えて、下側の手の小指をグリップにかけてその手を使ってグリップをボール方向に落としていくような感じでスイングさせてみました。
そうするとバットのスイングも少し速くなってきて良い音が鳴りました。

さらにミートポイントの意識を変えるとフォロースルーも大きくなりました。
バットスイングも身体の使い方を変えれば筋トレなんてしなくても簡単に向上させられます。
あとは使うバットの重さを変えればスピードを向上させたり、バットを振るための筋力をつけることもできます。

動きがどんどん変わっていくことに周りの大人は驚いていましたが、今まで自分達が教わってきたことと全く違うのに戸惑っているようでしたが、こういったことは本やネットでは書かれていませんし、教えてくれるところはありませんから仕方ないですね。

競技、特に子供には筋トレをさせたり、細かいテクニックを教えることよりも『投げる』、『打つ』という動作のやり方をきちんと教えて伸びシロを作ってあげることが大切ではないかと思います。

広告