競技のパフォーマンスを向上させるためのトレーニングというと普通は筋トレのイメージが強く、ゴルフ愛好家からも「ドライバーの飛距離をアップさせるために筋肉を鍛えているんです。」という人もいますが、「筋肉を鍛えているのに全然飛距離が伸びないんです。もっと頑張らないといけないんですかね?」とよく尋ねられます。
筋トレで筋肉を鍛えているのに飛距離が伸びないということはそれ以外の問題を考えてみる必要もあると思います。
ゴルフをしているという方の多くは筋力の問題はそれほどないように感じます。
多くの人は練習でも何百球と打つようなことを週に何回も行っています。
たくさん打ち続けるだけの体力もありますし、持久力もあると思います。
一方で筋肉の弾力や柔軟性、動きの柔らかさといったものが低下している人は多いように感じます。
練習やラウンドの後に反対のスイングで身体のバランスを修正したり、ストレッチングをして縮んだ筋肉を元の長さに戻したり、使い続けて緊張して硬くなっている筋肉を緩めたりというようなケアをしている人はほとんどいません。
それで週に何回もやるわけですから筋肉にはどんどん疲労が溜まり、筋肉は硬くなってしまいます。
筋肉が硬くなれば姿勢や身体のバランスも崩れますし、関節の可動域も小さくなり動きも硬くなってしまいます。
ゴルフという競技には筋力という要素はもちろん必要ですが、柔軟性という要素も欠かせません。
競技に必要な要素の中で手をつけていないところが伸びシロだと思いますし、その要素を伸ばすようなトレーニングを行うと効果を実感しやすいのではないかと思います。
ですからゴルフをしている人にはウェイトを使ったトレーニングも行っていただきますが、最初は姿勢や身体のバランス、骨や関節の動き方、動かし方を意識して姿勢や身体のバランス、筋肉の弾力や動きの柔軟性を改善するようなものから行います。
ほとんどの人が柔軟性を改善するようなトレーニングは行ったことがなかったり、やっているつもりでも適切な方法でできていなかったりしますので、こういったトレーニングを行った後でクラブを振ってみるといつもと同じ感覚で振ってみても身体の動かしやすさの違い、軽く振っているのに飛距離がいつもより伸びたり、ショットが安定するといった効果を実感されています。
身体を構成する要素は筋力だけではありません。
筋肉を一生懸命鍛えているのに効果を感じていないという方は柔軟性、身体の使い方などその他の要素を見直してみてはいかがでしょうか。
あなたの伸びシロは筋力以外のところにあるかもしれません。