先日テレビ番組の中でサッカー日本代表の本田選手がキプサング選手(2003年世界陸上1万メートル銀メダル、ベルリンマラソン3位)と大阪マラソンで優勝したサング選手と走っている映像が流れていました。
走っているところを写真で撮ってみましたが、世界のトップレベルのランナーは写真なのに動いている感じがします。
しかし一般のランナー方を写真に撮ってみるとほとんどが静止画に見えてしまいます。
走る”という動きをしているのに全く違う印象が伝わるのには理由があります。
それは「重心移動」です。
ケニア人選手を見てみると上体は軽く前傾し、着地は身体の真下にフラット着地で行っています。
また、後ろ脚はお尻を叩きそうなほど高く上がっています。
これは高い位置に置いた重心を前に移動させながら足は地面を蹴るのではなく、上手く押してその反動を使ったり、腸腰筋の伸張反射を利用して走っています。
決して筋肉を使って走っているわけでありません。
一方、典型的な日本人的な走り方は上体は真っ直ぐに立ち、足は身体より前に出ています。
着地はしていませんが、着地は踵からになるでしょう。
踵から着地すればブレーキがかかりますし、前に出ている足を身体が追い越すためには“力”が必要になります。
蹴り足を見てもお尻よりかなり下に踵があり、お尻は叩けそうにありません。
これだけ一歩一歩にロスがあったり、力が必要であれば筋肉が疲労してしまいますから、スピードに乗って走ることは難しくなります。
自分の走っているところを写真に撮ってみて、動いているように見えるか、止まっているように見えるかチェックしてみるのも良いかもしれません。