今回は、腹筋運動(上体起こし)が1回もできないのは腹筋が弱いからなのか?という相談。
腹筋を鍛える代表的なエクササイズは仰向けに寝たところから上体を起こしていくシットアップという運動です。
多くの人が上体が起こせないのは腹筋が弱いからだと思ってしまっているようですがそうではない。
上体を起こしていくにはまず頭を床から持ち上げないといけない。
その時に働くのは首の筋肉。
体が起こせない、シットアップが1回もできないのは「首の筋肉が弱いから」です。
重い頭を持ち上げる運動を繰り返して持ち上げられるだけの筋力がついてはじめて上体を起こせるようになる。
頭を上げる運動を繰り返していればそれに必要な筋力は養われていく。
起き上がることができないのなら座った状態から上体を寝かせていく動きをゆっくりやっても腹筋は使われる。
むしろこの動きの方が筋肉へのストレスは大きい。
筋力がないと早く落ちてしまいますのでそれに耐えてゆっくり寝ていくことで筋肉が刺激され、筋力も高まっていきます。
ゆっくり寝ることができるようになった頃には寝た状態から起こすこともできるようになっている。
注意しないといえないのは「運動の目的」
腹筋ができるようになることが目的であればこういった腹筋運動をすることは別に問題ありませんが、シットアップができたから姿勢が良くなったり、腰痛が良くなったり、お腹の体脂肪がなくなっていくようなこともありません。
あくまでこの運動が上手くなるだけです。
腰痛は全体の筋肉の緊張度のバランスの崩れで体が歪む、捻れる、傾くことが原因。
その場合は鍛えるのではなく、筋肉をゆるめてバランスを整えて姿勢が良くなれば腰にストレスがかかるようなこともなくなり自然と痛みも改善すふ。
体脂肪は基本的に全身に付くもの。
お腹のたるみが気になるとしても全体的に体脂肪を減らしていくことを考えた方が効率的です。
腹筋運動よりもスクワットのような全身的な運動の方がお勧め。
本当にこの運動をしないといけないのかということもよく考えてみることです。