バッティングに必要なパワーとは?

プロ野球ヤクルトのバレンティン選手がつい王貞治さんのシーズン55本のホームランを超えました。
先日の新聞にバレンティン選手の体格に関するデータが掲載されていました。

・身長 185cm
・体重 100kg
・お尻まわり 117cm
・太もも 64cm
・ふくらはぎ 43cm
・足のサイズ 28cm
・握力 右63.8kg 、左72.5kg
・腕周り 42cm
だそうです。

この数字だけを見ると、やはりホームランをたくさん打つためには、筋肉、筋力が必要だと思ってしまいがちですが、もう1つ注目したい数字があります。

それはバレンティン選手が使っているバットの重さです。
彼が使っているバットの重さは890gだそうです。
これはイチロー選手が使っているのとほぼ同じくらいの重さです。
高校生の金属バットが900gですから、あれだけの体格をしていながら高校生よりも軽いバットを振っています。
『パワー=筋力×スピード』ですが、まさにそれを実証しているのではないでしょうか。

もちろん速く振ればホームランを打てるというものではありません。
スイングの技術、テクニックというものも必要です。
ですが、技術があればホームランを打てるというものでもありません。

遠くへ飛ばすためには「バットのヘッドを加速させる」ことが必要不可欠です。
そう考えてみると重いバットよりも軽いバットを振る方がバットのヘッドスピードは速いことは誰でもわかることだと思います。

筋肉、筋力があればパワーも当然大きくなると考えてしまいがちですが、競技には必ず「スピード」が必要です。
バッターがボールを遠くへ飛ばすために必要なパワーはどういったものなのかを考えるときに参考になる部分が多いと思います。