ゴルフのスイング、野球のバッティングでスイングスピードをアップさせたいと思うとスイング動作のような捻る動きのトレーニングを一生懸命頑張りますが、それでバットやクラブのスイングが速くなることはありません。
最高のパフォーマンスを発揮するためにはコンディショニングが重要になってきますが、身体的な要素には筋力だけでなく、持久力、スピード、柔軟性、調整力といったものもあります。
単純に筋力だけを高めても全体のレベルが高いところで揃っていなければ高いパフォーマンスには繋がりません。
ゴルフのスイングや野球のバッティングの動作は身体を捻りますが、腰だけで大きなパワーを生むことはできません。
スムーズな体重移動、捻る動作がスムーズにできる身体の柔軟性があって大きなパワーを生んでいるのです。
ですから、身体のどこかの柔軟性の不足があればそれだけでスイングは小さくなってしまいますし、特定の部分にだけ大きな負担がかかってしまい、身体を痛めるリスクも出てきます。
中でも股関節、肩甲骨、背骨の柔軟性はいつも維持しておきたいところです。
競技動作のパフォーマンスを高めるためのトレーニングとなると、競技動作に負荷をかけて行えば良いように思われがちですが、そんなに単純にはいかないと思います。
競技の動作には必ずスピードが求められます。
筋力を高めるための負荷をかけるということはスピードは必ず遅くなります。
そうなると遅いスピードで力を発揮することは上手くなりますが、実際の競技の時のスピードでは力を発揮することはできません。
身体面の筋力というのは基礎的な筋力のことです。
ベースとなる身体の筋力が低ければいくらスピードを高めてもパワーを大きくすることはできません。
そうなると全身の筋力を高めるためのトレーニングを考えれば良いのではないでしょうか。
そうして基礎筋力を高めたら実際の競技動作のスピードを高めるための専門的トレーニングを行なってパワーを高めていけば良いと思います。
トレーニングというと負荷をかけて行うレジスタンストレーニングのイメージが強いのでバーベルやダンベルを使って何かをすると考えてしまいがちですが、実際の競技動作のスピードを上げることが目的ですから、速くスイングする感覚を身体に覚えさせれば良いのです。
トレーニングをすれば確かに筋力を高めることができますが、自分がどのような筋力、筋肉が必要なのかをよく考えて方法を選択しないと思ったような結果が出ないこともあります。
間違ったトレーニングというものはほとんどありません。
目的に合っているかどうかです。
ちなみにゴルフは微妙な感覚が大切なのであまり急激に筋力を高めない方が良いと思います。