筋トレをすればスイングのパワーは上がるのか?

最近は高校球児の体型を見てもプロ顔負けのしっかりした身体の選手が増えてきました。
高校野球にも筋トレが随分浸透してきたということでしょう。

ただし気をつけなければならないのはバッターであれば筋肉があればバットのスイングスピードが速いとは限らないということです。
打球を遠くに飛ばすためにはパワーが必要ですが、パワーは、 筋力×スピードです。

スピードがなければ大きな力を出すことはできません。
高校野球の雑誌などを見ているとプロ注目の選手の力強さを表すために「ベンチプレスのMAXが○○kg」というものがよく書かれていますが、ベンチプレスで100kg挙げられたらバットが速く振れるのかということを考えなければいけません。
どれだけ重いものを持ち上げることができても結局はバッターはバットを振るわけですから、どのようにしてバットを速く振れるようになるかを考えなければなりません。

筋力は身体の基礎的な要素の1つでしかありません。
競技のパフォーマンスというのはバイオモーターアビリティの全ての要素が全て高いレベルにあって初めて発揮されます。
どれか1つでもレベルが足りなければ良いパフォーマンスを発揮することはできません。
ですからスピードや柔軟性、持久力、調整力(身のこなし)といった要素のレベルと比べた時に筋力レベルが足りていないのであれば筋トレが必要になるということです。

バットを速く振る技術が足りなければ『練習』が必要になります。
トレーニングはベースとなる身体作りで、練習は技術の習得やスキルアップのためのものです。
専門的トレーニングと言って競技の動作に負荷をかけたようなエクササイズがよく見られますが、動作に負荷をかけてしまえば動作のスピードが落ちてしまうため遅い動作で力を出す癖がついてしまいます。
スポーツはスピードと筋力ですから重いもので遅い動作をしてはいけません。

バットスイングを速くしたいのであれば、まずは基礎的な身体を作って、バットを速く振るための技術を身に付け、バットをしっかり振るということが大切になってきます。
後はどのくらいの重さのバットを振るかを目的に合わせて考えれば良いということです。
バットを振るための筋力を高めたいのであればいつも使うバットより少し重いバットを振れば良いですし、バットを速く振る感覚を身体に覚えさせたいのであればいつもより少し軽いバットを振れば良いということです。
どのくらいかはその選手1人1人合わせて考えなければいけません。