H.S.S.Rラボ へ伺って「ランニングとスローイング」について学んだ。
少しずつ競技についての勉強も行っていこうと考え、このテーマでお願いしました。
今回はランニングについてのまとめ。
まずは世界のトップレベルの選手と日本の選手の走り方の連続写真を見ながら先生が解説をしてくださった。
世界のトップレベルの選手は短距離、長距離、マラソンという距離に関係なく連続写真でも動いている様子がよくわかる。
逆に日本人の選手は連続写真というよりは分解写真といった感じで動いている感じが伝わってこない。
その大きな理由は重心の移動。
世界のトップレベルの選手は常に重心が前に動き続けている。
それは走っている時だけに限らず、歩いている時も同じ。
歩きとジョグとランニングは移動距離と移動スピードに違いがあっても身体の使い方は一緒ということ。
逆に日本人の選手は脚を前に出していこうとするので重心の移動がほとんどなく止まって見えてしまう。
「踵から着地してしっかり後ろに蹴って進む」という歩き方がまだまだ多くの人にイメージされるように日本人は脚を使いすぎてしまっているようだ。
脚が疲れるのは疲れるように歩いてしまっているからで、歩いたり走っているだけなのに太ももやふくらはぎがどんどん逞しくなってしまうのは、逞しくなるようにやってしまっているということ。(ちなみに世界のトップレベルの選手はみんなふくらはぎが細いです)
着地についても解説していただいたが、昔私が教わった、「つま先でしっかり後ろに蹴って脚を前に出す」ということも速く走ることができない理由だった。
1987年にそれを表すようなデータが出ていたことも教わりましたが、もしかすると2011年の今現在でも20年以上前に追い付いていない時代遅れの走り方をしてしまっている人が大勢いる。
陸上だけでなく、野球の盗塁などについての考え方も教わった。
短い距離でスピードのあるランニングをするためにはスタート、加速、リラックスがとても大切。
ここでも重心の移動が重要になってくる。
さらに何歩でトップスピードに乗っていくのかといったことも大切。
そして最後にはスライディングをしたり、もし送球が逸れた時には野手とぶつかりそうになるのを避けなくてはなりませんが、そういったことに対応するためにはリラックスが大切なのだそうです。(トップスピードに乗っていればリラックスしても10mは維持できるのだそう)
ちなみに世界の盗塁王福本選手や元阪神の赤星選手や盗塁のスペシャリストはみんなベース間の歩数は決まっているそうです。
私が野球をやっていた時にはそんなことを教えてくれる指導者なんていませんから、ちょこまか脚を動かして速く走るように言われたものです。
後半は外で実際にランニングを行った。
まずは歩行から重心の移動や股関節の対角螺旋の動きを意識して行った。
脚を使わなくてもどんどん身体が前に進んでいくので、脚はどんどんリラックスしていきました。
そこからランニングへ移っていく。
キックを意識せず、余計な動きも入れず、スムーズに動き続けることを身体に覚えさせるためにランナー役とサポート役に分かれて行った。
サポートする人が歩きから徐々にリズムを速くして、上手く重心が前に移動するように押していくと自然とピッチも上がり楽に身体が前に進んでいきます。
このサポートは練習が必要ですが、上手くいったときはとても気持ち良く走ることができる。
もちろん脚には一切力みがない。
盗塁の際のスタートのやり方、中間疾走でスピードを上げるためのストライドの広げ方なども教わりましたが、やはり楽に走ることができた。
毎回のことですが、勉強会では単なる技術だけでなく、「何を見るのか」、「どこを見るのか」、「どのように修正するのか」を教えていただけるので、自分の指導にもしっかり生かすことができます。
まずは自分でランニングをしながら、この良い感じを忘れないようにしたいと思う。